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【フットボールな日々】一念通天

取材・文・写真/中倉一志

「あまりにもミスが多すぎて、自分たちの形以前にサッカーにならない部分があった。チームとして前半からしっかりやって行こうという中でああいう形になった。選手個々の問題だと思う。戦術どうこうというよりも、まずは言われた部分に対して、1人、1人が責任を持ってやることが大前提。それがあって戦術・戦略があるので、その前提部分が出来なければ、こういう結果になる」。試合後の古賀正紘の言葉ですが、これが全てを物語っていると思います。

 この試合で勝点3を取らなければいけないこと、そのために、立ち上がりから前から行くとことは、試合前に選手で確認し合ったことでした。しかし、頭では理解していても、相手の出方や、スタジアムをはじめとする様々な環境に簡単に影響されてしまい、自分たちのやるべきことを貫く勇気を持てないばかりか、相手の勢いを跳ね返そうというメンタル的な強さも持てず、そして、ネガティブなプレーに終始する。古賀の言葉通り、サッカー以前の問題でした。

 残念ながら、これが今のチームの現状です。そして、それは今のチームに限ったことではなく、2002年に初めてJ2に降格して以降、多かれ少なかれ、問題とされていた課題でもあります。取材の中で、こうした問題を感じずに過ごせたのは2010年のチームだけでしたが、そのチームもJ1の舞台では、降格がかかる状況の中で、戦う意思を表現できずに敗れた試合がいくつもありました。J1に定着できずにJ2でのプレーを強いられているのは、こうしたことが大きな要因のひとつだと思っています。

 しかし、ただ憂いていても状況は何も変わりません。自分たちの現状と、抱える問題点から目をそらさず、自分たち自身が変わらなくては何も起こらないことを肝に銘じて、1人、1人が責任と自覚を持って自己変革に取り組むしかありません。選手たちが前向きに取り組んでいることは間違いはありません。けれど、今の内容と結果は、それではまだ不十分だということを示しています。今までの延長戦上ではなく、さらに強い気持ちで日々を過ごすこと。それを繰り返す以外に問題の解決はありません。

 昨年のチームと比較して、技術レベルが高いという印象は今も変わっていません。しかし、0からのスタートを切ったチームが、J2優勝、J1昇格という高い目標を掲げて戦うからには相当な覚悟が必要です。上手くいかないからと言って下を向いてしまったら、その時点で全てが終わります。どんな状況に置かれようと、自分を変えるという強い意思を持ってやり続けること。それが何よりも大切であることは、これからも変わりません。


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