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【フットボールな日々】いま、続ける勇気を

取材・文・写真/中倉一志

「精神的に落ち込んでいるわけでもなく、気持ちが落ちているわけでもなく、チームとしては、すごくやる気が溢れている。そこの部分に関しては特に大きな問題はない」(古賀正紘)。
 その言葉通り、今週も雁の巣球技場では、いい雰囲気の中でトレーニングが行われました。自分たちの置かれている状況を把握しながらも、勝ちきれないことをネガティブに考えるのではなく、負けていないことをプラスに捉え、前へ向かって進んで行くという意思でチーム内が統一されているように見えます。

 勝ちきれない試合が続く中、選手たちの気持ちが落ちていないのは、自分たちの中にある小さな変化に気が付いているからだと思います。その変化はまだ小さく、結果に現れるほどの物ではありませんが、その小さな変化の積み重ねなくしては結果は変わりようがありません。今は、自分たちが目指すサッカーを表現できなくても、コツコツと続けていくことが何よりも大切なことだと思います。それは我慢を強いられることでもありますが、そこから逃げ出しては何も得ることはできません。

 クラブは2年連続で黒字を出した半面、チームは勝てず、観客数はクラブ史上最低水準にあるばかりか、J2平均にも届かない。そして、ほとんどのメディアが福岡の動向に関心を示さない。いまクラブは危機的な状況を迎えています。しかし、それは単に今シーズンの結果に起因しているものではなく、クラブの過去16年間の歴史の積み重ねの末にあるもの。これまでに何度も舵を切る機会がありながら、誰もそれをしなかったことで招いてしまった結果だと自省しています。

 そして今シーズン、チーム強化に関してクラブは明確な計画を出しました。そしてチームも、その目標に向かってコツコツと進み、クラブもようやく、過去にはなかった取り組みを始めました。さらに、サポーターの中にも新たな取り組みをしようという動きも見えています。16年間のツケは、それだけで簡単に解決するほど軽くはなく、厳しい現実に行く手を阻まれるように見えることがあったとしても、今の流れを大切に続けていくことこそが、これまでの16年間を本当の意味で精算することになるのだと思っています。

 いつも言うことではありますが、チームはクラブ以上の力を持つことはあり得ず、そして、クラブの力は、単にフロント、職員、チームの力の和なのではなく、クラブに関わるあらゆる人たちの総和です。そこでは、クラブの現状を、それぞれが自分の問題として捉えることが何よりも求められています。そして6月2日(土)、福岡は草津と戦います。まずは、現状を変えるきっかけとなる1勝を、福岡に関わる全員の力で手に入れたいと思っています。いろんな意味で、それが反攻の第一歩になると考えています。


Comments
 おかえりなさい、J2へ
私は、J2ザスパ草津のファンでありながら中倉さんの記事を見るのが好きでこちらを覗いているものです。昨年はJ1にあがっていたのでアビスパには注目していませんでした(私が興味を持っているのはJ2だけなのです)。幸か不幸かJ2に戻ってこられましたので、いまさらですが、おかえりなさいとしておきます(悪意とかはありませんよ、念のため)。
今日は、わがザスパ草津と前橋で対戦です。他の2つの降格チームがそれでも6位圏にいるのに、12位のアビスパの調子はよろしくないようですが、一方でザスパの方はどん底です。たぶん勝ち点を持っていかれると思いますが、調子の悪いチーム同士の対戦でどういう展開になるか楽しみではあります。

 ご無沙汰しています
コメントありがとうございました。

試合の結果はご覧の通り。低迷する状況から、なんとか脱しようとする草津のアグレッシブさと、なんとなしに試合に入ってしまった福岡の覚悟の違いが出たような試合でした。福岡の選手たちも、かなり気合を入れて臨んだはずの試合でしたが、それをプレーに表現できないところにチームの問題点があるように思います。

しかし、それが出来ないからJ2にいるのであって、出来ないことを問題視するのではなく、出来ないことをしっかりと受け止めた上で、これからどうするかを考えることが、J2のチームには必要なのだと常々思っています。草津の試合を多く見ているわけではありませんが、8戦勝ちなしだったという結果も、おそらく、福岡と同じような理由からなのだろうと勝手に考えております。

とはいえ、まだまだリーグ戦は半分以上残っています。草津も、福岡も、悔いのない1年を過ごすことを願っています。

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