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【J2第6節 京都-福岡】福岡 力を出せずに敗戦

2012Jリーグ Div2 第6節
京都サンガ vs. アビスパ福岡
2012年4月1日(日)13:05
鹿児島市鴨池陸上競技場
入場者数/7,224人
天  候/晴
試合結果/京都 3-2 福岡
得 点 者/5分 工藤(京都)、20分 オウンゴール(福岡)、45分 高橋(福岡)、50分 長沢(京都)、58分 宮吉(京都)

文・写真/中倉一志

 JりーリーグDiv2第6節、J1昇格を狙うライバル同士と目される京都と福岡が相まみえた。過去の対戦成績は京都が大きくリード。福岡にとっては天敵のような存在だが、J2優勝を果たすためには絶対に倒さなければいけない相手。扱いは京都のホームゲームだが、同じ九州内での試合ということもあり、アウェイ側ゴール裏には多くの福岡サポーターが陣取る。

 互いが目指すのはボールポゼッションサッカー。しかし、その特長は大きく違う。ボールサイドに人数をかけて局地戦に持ち込み、そのまま数的優位を保って狭いスペースをこじ開けて攻撃を仕掛けるのが京都のスタイルなら、福岡は、サイドチェンジを多用してピッチを幅広く使い、サイドから仕掛けるのがスタイル。自分たちの特長を発揮するために、互いにどのような駆け引きを見せるのかが注目された試合でもあった。

 しかし、戦前の予想とは反し、試合は一方的な京都のペースで進む。互いの違いはゲームへの入り方にあった。立ち上がりからアグレッシブに前に出てくる京都に対し、福岡には、どこか集中しきれない空気が漂う。そして、その違いがそのままゲームに反映した。1対1の局面でことごとく敗れる福岡は全てが後手。プレッシャーにいけないために京都に好きなようにプレーされ、慌ててボールを追いかけては簡単にはがされ、そして、あちこちに出来るギャップに2列目から飛び込まれてピンチを招く。

 そして5分、その流れのままに京都がゴールを奪う。こぼれ球を拾った京都は、工藤浩平が中村充孝とのパス交換で中央を突破。最後はGKとの1対1の場面から、落ち着いて右足で蹴り込んだ。福岡は人数こそ揃っていたものの、京都の中盤の選手を全く捕まえ切れずに、いとも簡単に守備網を切り裂かれた。この後も京都の一方的なペース。福岡は、ただ、ただ、右往左往する場面が続いていく。とにかく、福岡は京都に対して全くプレッシャーをかけられない。これでは好き放題にやられるのも仕方がなかった。

 だが、必ずしも内容がスコアに結びつかないのがサッカーの面白いところ。決定機を京都が外し、神山竜一が好セーブを見せてゴールを死守ししているうちに、福岡がオウンゴールで同点に追いつき、さらに前半終了直前の45分には、鮮やかなカウンターを繰り出して逆転ゴールをゲット。前半は福岡が1点のリードで折り返す。何とも不思議な空気がスタジアムを包む。

 そして後半は、やや運動量が落ちた京都に対し、福岡がボールをポゼッションして前へ出る形で試合が進んで行く。ようやく自分たちのスタイルを発揮し始めた福岡。やはり、サッカーでは何よりもゴールという結果が試合を支配するのだと思われた。だが、ひとつのプレーが、この日の試合を決定づける。京都をゴール前に釘づけにしてボールを回す福岡のパスがずれる。このチャンスを京都は見逃さない。工藤が素早くボールを奪取し、喰いついてくる岡田隆をワンタッチでかわした時点で勝負あり。前がかりになっていた福岡は守備組織が整わず、一気にゴール前まで持ち込まれて同点ゴールを許した。

 このゴールで試合の流れは一気に京都へ。福岡からは明らかに気落ちしたムードが漂う。そして58分、京都は2点目と全く同じ形から3点目をゲット。もはや、福岡に戦う力は残っていなかった。結果は3-2。しかし、内容を振り返ってみれば、福岡が思うようにプレーしたのは、一時は逆転ゴールとなった2点目のシーンと、後半の5分だけ。残りの時間は何もさせてもらえないままに試合を終えた。

 福岡は、同じパターンでやられ続けたことに情けない気持ちが募るが、それ以前に、とにかく、相手にプレッシャーを全くかけることができなかったことが問題だった。プロを相手に、あれだけ自由にさせてしまっては勝負にならない。そして失点シーンでは、ルーズボールに対し、ほとんどの選手が反応しようというそぶりを示さなかったことも気になるところだ。戦いの中でひとつずつ積み上げてきた福岡だが、もう一度、原点を振り返る必要がありそうだ。大事なのは次の試合。同じ過ちを繰り返すことは許されない。


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