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大きな夢に向かっての第一歩。ライジングゼファーフクオカ、白星発進!


【中倉一志=取材・文/筒井剛史=写真】
「たくさんのブースターのみなさん、そして関係者のみなさんにご来場いただき、本当に素晴らしい雰囲気の中で開幕戦を迎えられましたことを、心から感謝したいと思います」
そう話す金澤篤志HC(ライジングゼファーフクオカ)の表情は、新たな道を歩き始めた喜びと責任に溢れていた。名前を変え、選手を変え、新しいチームとして臨んだ新リーグ(B3)の開幕戦。9月30日、ライジングゼファーフクオカは、統一プロリーグの頂点を目指す戦いの第一歩を踏み出した。

記念すべき開幕戦に足を運んだのは1802名。会場の久留米市みづま総合体育館は、座席に座ることができない立ち見客で溢れた。その熱い視線を浴びながら、ライジングゼファーの選手たちがコートの上を躍動する。初得点は#11のマシュー・ブライアン-アマニング。さらに205センチの長身を生かした豪快なブロックショットを見せて会場を沸かせる。「勝って当たり前」との前評判通り、個々の能力で東京サンレーヴスを上回るライジングゼファーが主導権を握って試合を進めていく。

それでも、プロ同士の戦いに簡単な試合はひとつもない。リードを奪いながらも、波に乗り切れず、相手を突き離せない時間が続く。「攻守ともに非常に硬さが見え、チームとしてやるべきことの中で、数字に表れないミスも非常に多かった」とは金澤HC。14人中12人が新加入選手というチームは、まだチームのベースが出来上がっていないことに加え、誰もが特別な想いを抱く開幕戦ということも重なって、チームプレーと言うよりも、個で勝負してしまう場面が目立つ。そして第2Qでは、一時は25-28とリードを許した。

その流れを、ひとつのタイムアウトが変える。
「気負いがあったからなのか、一発狙ってやろうというギャンブルディフェンスになっていた。そういったところのミスをなくして、チームルールにもとづいた、いいプレッシャーをかけようという話をした」(金澤HC)
ここから、ライジングゼファーは10連続ポイント。一気にサンレーヴスを突き放す。ほぼ勝負が決したためか、第4Qのスコアは28-24とオープンなものになってしまったが、それでも、トータルでは83-64と力の差を示して勝利。新たな歴史の第一歩を勝利で飾った。

「このチームは勝って当たり前と言わるが、そう言われているだけでは勝てない。勝つべくして勝つプレーを40分間つないでいって、勝つべくして勝ったと言われるチームを目指してやっていきたい」。
これは試合後の金澤HCの言葉。その言葉を聞いて思い出されるのは、ライジング福岡を率いてウエスタンカンファレンスを制した、bjリーグ2012-13シーズンの戦いだ。やるべきことを積み重ね、個の能力と組織力を合わせ持つチームは、確実に勝利を重ねて、取るべくしてカンファレンス王者の座を手に入れた。

完成度という点では、当時のチームにはまだ及ばないが、随所に感じられた「積極的な守備からの速い展開」というバスケットは金澤HCが目指すバスケットスタイル。個の能力の比較なら当時を上回る部分もある。多くの可能性を持ち、今シーズンの目標をB2昇格に置いて、最短でB1昇格を目指すチームが、どこまで整理され、どのようにして、それにふさわしいチームになっていくのか。ライジングゼファーフクオカの戦いから目が離せない。


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