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出場権はたった2つ。それでも、なでしこはリオへ行く(その1)

これまでの年明けキャンプに比べて、選手の体はキレていた。

取材・文/西森彰


女子サッカーのリオ五輪出場権を賭けたアジア最終予選が、いよいよ2月29日(月)から大阪・長居で開催される。昨年の女子ワールドカップ・カナダ大会に出場したオーストラリア、中国、韓国と北朝鮮、ベトナム、そして日本の6カ国で競われる。「出場権は、たった2つ」というキャッチコピーどおりの厳しい戦いが予想される。

シーズンインを前に、この予選を戦うなでしこジャパンは、石垣島、沖縄、そして直前の大阪と年明けから3回にわたるキャンプを行なっている。1次キャンプメンバー発表当日、佐々木則夫監督は「海外組を招集して走るだけではもったいない。初日からボールを使った練習をする。その前段階の身体作りはある程度、やっておいてくれると思う」と念を押していた。2月末に始まる予選を念頭に入れれば、中途半端な状態で臨むほうがおかしい。果たして各選手はコンディションを上げてきた。

「チームとしては非常に雰囲気がよく、いい練習ができていると思っています。シーズン立ち上げと言うことで多少フィジカル的な要素も含めてやっていますが、チームの共通イメージを持つ意味で、非常にいいトレーニングができていると思っています。全員が同じイメージを持って、非常にいいキャンプができていると思っています」

自分にも他人にも厳しい大儀見優季(フランクフルト)からも、及第点の言葉が口をついた。緊張感を持ったトレーニングができたのは、経験の少ない若手選手たちが招集された意味を十分に感じ取り、そこに向けて準備してきたからだ。大ケガから返り咲き、昨季のなでしこリーブでベストイレブンに選出された村松智子(日テレ・ベレーザ)は「例年なら、年末年始のオフは友人たちと過ごす時間もあるのですが、今季は年明けすぐに合宿が組まれているし、我慢しました」。


石垣島の第1次キャンプは、3日目から紅白戦。チーム作りは、スタートダッシュに成功した。
石垣島の第1次キャンプは、3日目から紅白戦。チーム作りは、スタートダッシュに成功した。


佐々木監督も、選手の仕上がりには手応えを感じていた。第一次合宿2日目には、ほとんど休みを入れないボールを使ったインターバルトレーニングを実施。ようやく息が上がった選手に「この程度で息を切らしているようなら、まだまだだな」と声をかける時も笑顔が見えた。そして「第一次合宿の後半にやる予定」と口にしていた紅白戦を3日目の午前中から、同日の午後には男子高校生相手のトレーニングを組み込んできた。

「明日以降、天気が崩れそうだから、ピッチコンディションの良いうちにやっておきたかった」と、指揮官は予定を繰り上げた理由を説明したが、選手のコンディションが一定レベルになければ、スケジュールの前倒しはできない。また、アクシデントが起きたら、すぐに選手を入れ替えられるホーム開催のアドバンテージもあっただろう。石垣島合宿終盤には、スクランブル布陣での紅白戦さえ行われた。


女子W杯カナダ大会不参加組の中島依美。石垣島第一次合宿最初の紅白戦からレギュラー組でプレーした。
女子W杯カナダ大会不参加組の中島依美。石垣島第一次合宿最初の紅白戦からレギュラー組でプレーした。

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