INSIDE WEB

 

なでしこリーグ、第3節を終えて(その1)

今季の澤穂希(白)は、明らかに復調を感じさせる。


【西森彰=取材・文・写真】

 女子ワールドカップ・カナダ大会を夏に控える2015年。なでしこリーグは開幕から早くも3節を終えた。レギュラーシリーズだけで18節、しかもワールドカップの中断期間が入る長丁場だけに、ここまで3試合だけの結果を見て、大騒ぎする必要はない。それでも、好調なスタートを切ったチームにとっては、安心材料にはなる。

 とりわけ、復権を期すINAC神戸レオネッサはそうだ。黄金期のメンバーを海外から呼び戻し、文字通り「三顧の礼」で松田岳夫監督の招へいにも成功した。浦和レッズレディースとの開幕戦は、相手ホームに乗り込み、3-2のスコアで勝利。昨年の逆パターンで借りを返すと、そこから3連勝。鮮やかに復活を遂げている。

 代表候補の選手には厳しいマークがつけられるが「そうすれば、他の選手が開いてくる」(川澄奈穂美)。第1、3節では京川舞、第2節では伊藤美紀、増矢理花、仲田歩夢と若い選手が、薄いマークを利してきっちりとゴールを奪った。さらに、アルガルベカップをパスし、開幕に照準を合わせた澤穂希、復帰した近賀ゆかりと新加入・鮫島彩の代表両SBも、攻撃に厚みを加える。新旧のバランスが整っている。



 勝ち点7でこれに続くのが、皇后杯優勝で今年の幕を開けた日テレ・ベレーザ。昨季、レギュラーシリーズ、エキサイティングシリーズのどちらも微差で落とした日テレだが「実際はどちらも『浦和が勝てなかったら』という条件付きのもの。自力で決めるチャンスはなかったのだから、本当の意味で優勝争いをした実感はありません」(岩清水梓)。カップ戦に続いて、久々のリーグ戦制覇を目指している。

 今季から加わった上辻佑実は、スタイルにぴったりの技巧派であることを、開幕前のトレーニングマッチから証明している。阪口夢穂と共に、生え抜きの若手を動かしながら、変幻自在の攻撃サッカーを、さらに発展させていくだろう。

 チーム創設以来初タイトルを狙うベガルタ仙台レディースが日テレと並ぶ勝ち点7。そのベガルタに敗れた伊賀フットボールくノ一も、その次位につける。仙台では川村優理がチームを救うゴールを連発し、ワールドカップメンバー入りに大アピール。今季から金鐘達監督が指揮をとる伊賀FCは得点力アップが当面の課題か。昨季、下位リーグに回った2チームは、この先に控える昨年のタイトルホルダーとの戦いで、真の力が試される。

千葉Lは、チーム一丸で走るサッカーを展開。

 ジェフユナイテッド市原・千葉レディースは、勝ち点上は5位と中位に位置する。日テレ、浦和といった首都圏のライバルとの対決を終えて、1勝2分けの無敗。第2節では、古巣との対決に燃える浦和出身の選手や「(福岡J・アンクラスで同僚だった猶本光は)やっぱり、一番負けたくない相手」と語る川村真理らが鋭い出足で圧倒。スコア以上の内容で勝利を飾っている。

 昨年から指揮をとる三上尚子監督は、ユース出身選手の成長を待ちながら、戦っている。それでも瀬戸口梢、西川彩華といった的確な外部補強を行いながら、確実に勝てるチームを作っている。コンスタントに得点を奪い、すっかり代表に定着した菅澤優衣香も「周囲との連携は昨年以上」。ワールドカップで正GKを目指す山根恵里奈ともども、チームの顔として更なる活躍を見せたい。

Comments

Body

123456789101112131415161718192021222324252627282930 11