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【bjリーグ第10戦】圧巻ライジング 高松を下して4連勝!

前日に引き続きチームのトップスコアラーとなったケビン・パルマー(#15)。この日はディフェンスリバウンドも7本と守備面でも大きく貢献した。 bjリーグ2011-2012第10戦
ライジング福岡vs.高松ファイブアローズ
日時/11月12日(土)13:00
場所/岡垣サンリーアイ
結果/福岡 88-63 高松

取材・文・写真/中倉一志

 素晴らしい立ち上がりだった。前日と打って変って軽快なリズムを刻むライジングは、第1Qを26-7という圧倒的なスコアで折り返すと、第2Qでも着実にリードを広げて47-18で前半を終了。早々と勝負を決めた。圧倒的な強さを見せたライジングに対し、前田顕蔵HC(高松ファイブアローズ)は、「第1Qで勝負がついてしまうような、情けない試合をしてしまいまった」と話すのがやっとだった。これでライジングは4連勝。開幕当初は不安定な戦いが続いていたが、徐々に上昇気流に乗りつつあるようだ。

ジェイアール・インマン(#7)も18得点、9リバウンドとチームを牽引。
 この日、試合前に小川忠晴HC(ライジング)が選手たちに伝えたのは、ターンオーバーの数を減らすこと、オフェンスリバウンドに強さを見せる高松にゴール下での争いで譲らないこと、そして、シンプルに点を取りに行くことの3点。厳しい守備をベースにして素早く攻撃を組み立てることだった。それを忠実に実践したのがスターティング5のメンバー。小川HCも、「集中力を研ぎ澄ました素晴らしいディフェンスだった。最初の5人が、私の指示を忠実に実行し、ゲームを組み立ててくれたことが今日はすごく大きかった」と振り返る。

 その一方で、後半のスコアは41-45。「前半と後半は全く違った展開。バックアップで出ていく選手は、点差が空いているからこそチームプレーに徹しなければいけなかったが、それができずにリズムが悪くなり、トラジションが遅れ、その結果、相手に簡単にシュートまで持っていかれるという状況を作ってしまった」と、小川HCは課題も口にする。相手に隙を見せれば、試合の流れが簡単に変わってしまうのがバスケットというスポーツ。勝ち続けるためには、まだまだ足りないものがあるという思いから出た言葉だろう。

 それでも、チーム状況が確実に良くなっていることは確かだ。外国籍選手がフィットしてきていることもさることながら、チームとしてのディフェンスが整理されつつあるのが何よりも大きい。「いいディフェンスから、いいリズムが生まれ、その結果としてチームも勝っている。いい流れが来ているのかなという思いはある」(竹野明倫)。シーズン開幕前、戦いながら見えてくる課題と収穫を整理し、勝負所の年明けからの戦いに備えると小川HCは話していたが、チームは順調に来ているとみてよさそうだ。

「バスケットはジェットコースターのようなもの。相手に流れがある時も、自分たちに流れがある時もある。相手のリズムを如何に早く遮断するか、自分たちの時間をどうやって長くすることが鍵」(小川HC)。その言葉は、そのままリーグ戦にも当てはまる。4連勝は単なる結果。大切なのは、現在の状況を維持しながら、自分たちのバスケットを積み上げて行くことにある。次から始まるアウェイ4連戦をどのように戦って福岡に帰ってくるのか。それが序盤戦のひとつの山になりそうだ。

どうやったら自分たちのいい流れに持っていけるのかということを理解出来つつあると話すのは竹野明倫(#8)。チームは確実に完成度を高めている。 カルロス・ディクソン(右・#32)も試合を重ねる毎にチームへのフィット感を高めている。 素晴らしい戦いを見せるライジングにRFCもノリノリ。いつも以上に(?)素晴らしいダンスで会場を盛り上げた。



【2011-2012シーズン第10戦 ライジング福岡vs.高松ファイブアローズ】試合後のコメント
 2011年11月12日(土)岡垣サンリーアイ 13:00tip off
 ライジング福岡 88-63 高松ファイブアローズ

◎前田顕蔵HC(高松ファイブアローズ);
Q:試合を振り返って
「昨日の敗戦を受けて、1対1の対応、トラジョンディフェンス、そしてパルマー選手のマークのところを修正して臨みましたが、第1Qで勝負がついてしまうような、情けない試合をしてしまいました。流れを止められなかった、選手のいいところを出せなかった、責任はすべて僕にあると考えています」

◎小川忠晴HC(ライジング福岡);
Q:試合を振り返って
「前半は、集中力を研ぎ澄ました素晴らしいディフェンスでした。今のbjリーグは、どこのチームも実力に遜色はなく、力の差がない状態の中で相手を18得点に抑えてくれて、本当に素晴らしいスタートが切れたと思います。  しかし、後半は相手が思い切ってシュートを打ってくるだろうということが予測されたので、そこを注意するように伝えたにもかかわらず、11番の菊池選手にアウトサイドから、ポンポン、ポンポンと決められてしまいました。今日は点差があったので余裕がありましたけれど、点差がない時であれば、あの得点が相手の勢いになって流れを変えられてしまいます。そういう意味では、40分間、最後まで集中しておかないといけなかったゲームだったのではないかと思います。
 また、バックアップで出ていく選手は、点差が空いているからこそチームプレーに徹し、ボールをシェアして、いいオフェンスをしなければ行けませんが、今日は、自分が、自分がというプレーばかりになってチームプレーができず、リズムが悪くなり、トラジションが遅れ、その結果、相手に簡単にシュートまで持っていかれるという状況を作ってしまいました。ですから、前半と後半は全く違った展開だったと僕は判断しています。強いチームとの対戦、あるいは競っている試合であれば、こういう状況から畳みこまれて逆転され、その勢いで突き放されてしまうものです。ですから、この点については、もう一度、選手たちにしっかりと伝達しなければいけないと思っています。
 また、今日は仲西が得点をしていませんが、彼がマッチアップする相手のポイントガードにしっかりついてくれたことで、チームのディフェンスの勢いをつけてくれました。数字には表れていませんが、僕の中では、今日は彼はMVPに等しい存在だと感じています。
 いずれにせよ、勝っているからこそ、もっと内容を高めていかなければいけないし、いろんな意味で収穫のあったゲームだったと思います」

Q:昨日の試合では、試合前のミーティングで指示したことが全く出来なかったということでしたが、その観点から見て、今日はいかがでしたか?
「昨日の試合前に伝えたのは、ターンオーバーの数に注意すること、そして、相手にオフェンスリバウンドの強さがあるということでした。ところが、ターンオーバーが20回も数え、オフェンスリバウンドのところでは注意していた選手に取られるなど、全くチームとして対応出来ませんでした。ですから、今日は改めて昨日の注意点を徹底することに加えて、高松さんから、我々の裏側へパスを送って簡単にシュートに持っていこうという意図が感じられたので、その場合は、ゴール下のゾーンをしっかりと抑えるようにということを伝えて試合をスタートさせました。また、攻撃のところでは、相手の2-3のゾーンに対し、昨日は狙いどころがひとつしか見えなかったので、VTRを見せながら、もう一度、狙える所を確認したということです。それをスタートで出た5人がきちんと実行してくれたことで、相手のミスを誘い、そこからの速攻で得点を重ねることが出来たと思います。最初の5人が、私の指示を忠実に実行し、ゲームを組み立ててくれたことが、今日はすごく大きかったと思います。

Q:パルマー選手が、昨日、今日と得点を重ねてリズムを作っていました。HCから見て、彼の好調の要因をどのように見ていますか?
「シーズン当初はすねの打撲の影響が尾を引いていたんですけれど、少しずつ回復している状況にあり、彼の持ち味であるスピードが活きてきているというのがあると思います。高松戦に限ってはマッチアップの問題もありました。高松さんは外国籍選手が3人しか来ていなくて、ローテーションの関係でパルマーに日本人が付いてくるだろうということを想定して、どのように攻略するか事前に話していました。ミスマッチを着実につけていたんじゃないかと思います」

◎ケビン・パルマー選手(ライジング福岡);
Q:試合を振り返って
「最近ホームで勝っていなかったので、ホームで2連勝を飾ることができて良かったと思います。チームとしてのディフェンス力がすごく上がってきていて、スピードが活かせるようになり、それが好調の原因だと思います。いつもはスロースターター気味なのですが、今日は立ち上がりから上手く入ることも出来ました。チームの連携も高まってきているし、みんなで声を掛け合いながら、チームの課題を改善できつつあると感じています。ですから、コミュニケーションも良く、ボールを大きく動かして、チームはすごくいい状態にあります。自分個人としても、攻撃も、守備も調子がいいと感じています」

Q:チームは4連勝です。ご自身はどのような役割を果たしたいと考えていますか?
「まずはディフェンスです。オフェンス面ではみんな能力を持っているので、自分はリバウンドを含め、ディフェンス面での役割を果たしたいです」

◎竹野明倫選手(ライジング福岡);
Q:立ち上がりに苦しむ試合が多い中で、今日は素晴らしいスタートでした。
「HCの指示通りに、みんなが集中して試合を組み立てられたので、こういう展開になったのだと思います。相手がインサイドにボールを集めてくるので、そこで体を張ってディフェンスすることと、オフェンスリバウンドに絡んでくるので、しっかりとボックスアウトすることを意識して試合に入りました。ここまで上手く試合に入ることができなかったり、前半は思い通りに得点を重ねることができない試合が多かったので、日頃のトレーニングから、みんなで改善していこうと言い合っていますが、どうやったら自分たちのいい流れに持っていけるのかということを理解出来つつあるので、これをもっと詰めて行きたいと思います」

Q:思うようなバスケットが出来なかった昨日の反省から、具体的に修正した部分はどういったところですか?
「昨日は、ブレイクをしかけた時にターンオーバーが出て上手くいかないことが多かったので、今日はいいリズムで点を取っていくために、たとえばブレイクの時なら、外へ行くのではなく、中へ入って、より確率の高い点数の取り方をしようと言うことでした。点数を重ねていくことでチームのリズムが出てくるものですし、チームが勝って行くための点数の取り方、チームが勝って行くためのオフェンスというものが、今日はチームとして出来たと思います」

Q:これで4連勝ですが、大分戦も含めて、チーム全体でのいいディフェンスがあって、それがチームにいいリズムをもたらしているように感じます。
「それは練習の時から全員で意識していることです。実際に、いいディフェンスから、いいリズムが生まれるので、選手も意識してやるようになるし、その結果としてチームも勝っているので、いい流れが来ているのかなというのはあります。大切なことは、これを続けていくことですね。ホームで勝って、アウェイでも勝って行けば、これ以上の物はないので、このまま気持ちを切らさずに戦って行きたいと思います」
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