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J2第32節 大分vs.福岡 プレビュー

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【中倉一志=取材・文・写真】
2014Jリーグ ディビジョン2 第32節
対戦: 大分トリニータvsアビスパ福岡
日時: 9月20日(日)19:00キックオフ
会場: 大分銀行ドーム

特徴がないのが大分の特徴
数字だけを見れば、特別な特徴があるチームではない。得点数35は13位タイ。失点41は14位タイ。シュート数の平均こそ7位と上位に顔を見せるが枠内シュート率は決して高いとは言えない。現在は12勝10分9敗の6位。その内容を見ても、特別に印象に残るものもない。しかし、チーム全体のバランスの良さで、後半の10試合の成績は4勝4分2敗。負けないことをベースにして順位を6位に上げてきた。その掴みどころのなさが、逆に大分の特徴と言えるかも知れない。

戦い方は、4-4-2の布陣をベースにして、ボールをつないでゴールを目指すスタイル。いくつかの布陣を併用するが、前節の富山戦では先発メンバーを4人入れ替えて4-1-4-1の布陣で臨んでおり、今節も同様の布陣で臨んでくることが予想されている。注目は、10日に加入が発表されたダニエル。甲府、名古屋でのプレー経験がある32歳のベテラン選手で、ワンボランチの位置で初出場することが予想されている。また、やはり、途中加入で、これまで7試合で4得点を挙げているラドンチッチはコンディション調整のために前節の富山戦にはベンチからも外れており、今節の出場は微妙だ。

どちらかと言えば、中盤と最終ラインに2枚の守備ブロックを作って堅実に守るのが戦い方のベース。最終ライン中央でゴールを守る高木和道、若狭大志の両CBは高さに強さを見せる。攻撃面では、丁寧にボールをつなぎながらリズムを作ってゴールを目指すのが大分のやり方。パスで相手を翻弄すると言うよりも、ボールを大事にしながら相手の隙を窺うのがスタイルだ。攻撃の起点は両サイド。特に右サイドの為田大貴の突破がチームにアクセントを加えている。

自分たちのサッカーが出来るか
「相手がどうこうというより、自分たちがどういうサッカーをするかということの方が重要」と城後寿が話すように、福岡にとっての最大のポイントは、アグレッシブで攻撃的なサッカーを、どれだけ表現できるかという点にある。ここまでの試合を振り返れば、大分と同様にブロックを敷いた守備をベースにし、どちらかと言えば、ゆったりと戦ってくる相手に対しては、自分たちのサッカーを表現出来ないことが多い。その傾向を払拭できるかどうかが試合の流れを左右することになる。

それほどプレッシャーが強くない大分相手にボール支配率で上回ることは確実で、また、ボールを丁寧に扱うスタイルの大分は、福岡にとってはプレスのかけやすい相手だと言える。ポイントは奪ったボールを判断良く展開できるかという点。前節の水戸戦では、そこの判断、あるいはプレーに精度を欠き、優位に試合を進めながらも、それを大きなチャンスにつなげることができなかったが、その部分について、どこまで修正できているかに注目したいところだ。

有効に使いたいのは、大分のワンボランチの両側にできるスペース。大分は、最終ラインと2列目の間にはスペースが広く空く傾向にあり、奪ったボールを素早く前へ付けて、そのスペースに後方から走り込んで前線をサポートできればチャンスは広がる。ただし、緊迫した試合では、たった一つのプレーで試合が決定づけられてしまうのは、前節の水戸戦で経験したこと。攻撃の意識を高めながらも、ディテールの部分でアラートさを失ってはいけないのは言うまでもない。

注目されるプシュニク監督の采配
大分戦に向けてのトレーニングでは、メンバーを固定せずに、いくつかの布陣を試した。これは最近の傾向でもあるのだが、特に中盤の構成、あるいはやり方について、非常に気を使っている様子が窺えた。「システムの数字や配置が重要ではない。選手が状況を判断して、どのようにプレーするかが重要」と常に口にするプシュニク監督だが、その選手の特徴を最大限に活かすために、布陣にこだわらないのもプシュニク監督のやり方。どのような采配を振るうのか、非常に興味深い。

そういう観点で言えば、交代選手が機能するかどうかも大きなポイント。試合は必ずしも思い通りに行くものではない。むしろ、互いの力に大きに差がない混戦リーグで、しかも、互いの特徴を知り尽くした中で戦う終盤のリーグ戦では、思うようにならないことの方が多い。そういう中で、誰が流れを変えられるのか。森村昂太、鍋田亜人夢、牛之濱拓ら、終盤の大事なところで投入されることが予想される選手たちのプレーにも注目したい。


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