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J2第5節 福岡vs.横浜FCプレビュー


【中倉一志=取材・文・写真】
2014Jリーグ ディビジョン2 第5節 アビスパ福岡vs横浜FC
3月30日(日)13:00キックオフ(レベルファイブスタジアム)

今季負けなしの横浜FCを迎える1戦
京都、磐田相手に1勝1分。熊本、愛媛相手に1分1敗。手応えを感じながらも、いい内容の試合と、そうでない試合を繰り返す福岡にとっては、現在無敗の横浜FCを迎える1戦は真価を問われる試合になる。課題とされているのは、どんな相手にも、どんな状態でも、自分たちの目指すサッカーをコンスタントに披露できるかどうか。まだ序盤戦とは言え、横浜FCとの対戦は、これからのリーグ戦を戦っていく上で大きなターニングポイントになりうる試合だと言える。

さて、横浜FCはここまで2勝2分で4戦無敗。富山、山形に2連勝を飾ってレベルファイブスタジアムに乗り込んで来る。志向するサッカーはパスをつないで相手を崩すサッカー。ラインを高くしてコンパクトに保った4-2-3-1の布陣から、寺田紳一が中央へポジションを移してゲームを作り、寺田が移動して空けたスペースには右SBの市村篤司が上がってきて攻撃の起点を作る。そして、トップ下の野崎陽介、左サイドに構える小野瀬康介が2列目からダイアゴナルランで裏のスペースを狙い、そこへさらにボランチの松下年宏が加わる攻撃は分厚い。

過去2試合では富山とは互角の戦い、山形には主導権を握られる試合だったが、それでも少ないチャンスをものにして勝利を手にする勝負強さも見逃せない。また、前節の山形戦では、攻撃のサポート役として欠かせない戦力である松下を怪我のために試合途中で欠くことになったが、代わりにピッチに登場した黒津勝が2得点に絡む活躍を見せるなど、層の厚さも横浜Cの強みだ。反面、試合への入り方が良くないことや、相手のプレッシャーに対して窮屈になることが多いことなど、福岡が付け込む隙も十分にある。

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 第4節スタート時の布陣
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 第4節松下交代後の布陣
いかにしてハイプレスを機能させるか
福岡にとっての勝利の鍵は、高い位置からプレッシャーをかけられるかどうかの1点に尽きる。4試合を振り返れば、ボールをポゼッションしようとする相手に対しては、福岡のプレースタイルが非常に機能する傾向にあるが、横浜FCのパスサッカーには京都や磐田までのこだわりはなく、福岡対策としてロングボールを蹴ってくる可能性はある。その駆け引きの中で、どのように対応して自分たちのプレッシングサッカーを機能させるのか。そこが勝負の分かれ目になる。

また、互いの特長を考えれば、両SBの裏をどちらが制するかも大きなポイントだろう。福岡にとっては左サイドの攻防。横浜FCにとっては右サイドの攻防。ここがひとつの鍵になりそうだ。それでも福岡は前に出ることで主導権を握りたい。福岡の特長からすれば、後ろ髪を引かれるようなプレーでは攻撃の特長が失われ、結果としてバランスを崩して自分たちのサッカーを見失いかねない。CBとボランチで両サイドをケアしながら、2列目の選手を前へ押し出すことが必要。リスクを怖がらずに上手く付き合いたい。怖がって下がってしまえば横浜の術中にはまる。

そして、福岡が最もケアしなければいけないのは寺田だろう。豊富な運動量を誇る野崎、高さと強さ、そして足元の上手さを兼ね備えるパク ソンホの存在等、横浜FCの攻撃陣には厄介な選手がいるが、そこへの供給源を担うのが寺田。攻撃の大部分は寺田がボールを触るところから始まっており、ここを抑えることで横浜FCの攻撃力は半減し、それが守備の負担減にもつながる。

イ グァンソンvsパク ソンホ
プノセバッチvsドウグラス

そして、もうひとつの見所がイ グァンソンとパク ソンホ、プノセバッチとドウグラスのマッチアップだ。ともに高さを武器にする者同士の1対1の競り合いは、攻守両面に渡り、そしてセットプレーの攻防でも、その行方を大きく左右することになる。守備の観点から言えば数的優位を作ることが大原則だが、フィジカルとフィジカルがぶつかり合う1対1の局面で後れをとれば連携だけでは守りきれない。また、制空権を奪い、あるいは高い位置でボールを収めることは攻撃権を制することを意味する。絶対に負けられないマッチアップだ。

いずれにせよ、横浜FCとの試合は簡単ではないことだけは確かだ。90分間の中には、それぞれの時間帯があり、それぞれにチャンスとピンチがある。そういう中で如何に勝負所を耐え、勝負所を活かすか。福岡にとっては長年の課題となっているメンタル面での課題が試される試合にもなる。「あくまでも自分の感覚だが、昨年と比較して苦しい時間帯に得点を奪えるようになっている感触がある」と話すのは石津大介。そのメンタル面での成長をレベルファイブスタジアムのファン、サポーター、そして観客の前で見せてくれることを期待したい。

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