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がまだすリーグレポート

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中倉一志=取材・文・写真
試合 がまだすリーグ ヴェルスパ大分-アビスパ福岡
日時 2月16日(日)15:00キックオフ
会場 島原市営平成町多目的広場
結果 ヴェルスパ大分2-2(前2-0、後0-2)アビスパ福岡
得点 [大分]福満(12分、38分)、[福岡]森村(77分)、坂田(82分)

試合終了後のマリヤン・プシュニク監督の表情は厳しいものだった。まだ100%の状態ではないとはいえ、鹿島戦で得た感触を確信に変えたかった試合だったが、結果、内容ともに思惑とは大きくかけ離れたものだったからだ。それどころか、選手層が薄いという今シーズンの福岡の問題点が下部リーグ相手に露呈した形に、「恥ずかしいゲーム。何人かの選手は我々のユニフォームを着る資格がない」と切り捨てた。

ここまで7試合のトレーニングマッチの結果は2勝2分3敗。対戦相手のカテゴリーが様々であり、単純に結果だけで判断できない部分はあるが、2勝は福岡U-18、九州学生選抜から挙げたもの。福岡大学、ホンダロック(JFL)、ヴェルスパ大分(同)と、下位のカテゴリーとの対戦で1分2敗と勝利できないという現実は重い。新戦力といかに融合するかは大きなテーマだが、それ以前に、控組とレギュラー組との差が大きすぎる。昨シーズンは、トレーニングマッチ、紅白戦、そして公式戦に至るまで、1年間を通してメンバーを固定しなかったプシュニク監督が、今シーズンは、ある程度固定したメンバーでトレーニングマッチを行っていることからも、福岡が置かれている現状が見えてくる。

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 前半の布陣(4-4-2)
 24番、39番はU-18所属。26は練習生
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 後半は4-1-2-3。
 城後、森村はキャンプ中よりも高い位置

何も得るものがなかった前半
さて、前半のメンバーは若手中心。シャドーの位置に野中優之助(福岡U-18)、ボランチには富安健洋(同、中学3年生)を起用し、左SHには練習参加しているタムを置いた。試合の興味のひとつには、チャンスを与えられた若い選手が、上のカテゴリーの選手相手に何が出来るかというものもあった。しかし、試合はそれどころではなかった。

一言で言えば、全くサッカーにならなかった。練習で取り組んている形を出そうとする意思は感じられず、プレーも、判断も、アマチュアチームと比較しても遅い。アグレッシブなプレスが持ち味のチームが、ヴェルスパ大分のプレスにたじたじとして、ボールを満足に動かせない。ボールを奪えないばかりか、奪ったボールを次のプレーで奪い返される。そして、1人、1人がチームのためにプレーしようとしておらず、ただ自分のためだけにプレーしている。この状態では試合になるはずもなかった。

失点の仕方もいただけなかった。1失点目は最終ラインからの縦パスをカットされて、そのまま持ち込まれたもの。2失点目は、右サイドでの1対1の攻防で負けたことが原因。してはいけないミスから、あっさりと失点する傾向は依然として続いている。

単調な攻撃に終始した後半
最終ライン以外はレギュラー組で戦った後半は、相手がゴール前に引いたこともあって、ほとんどの時間帯を相手ゴール前で過ごした。しかし、決めきれなかった感は強い。中原をアンカーの位置でプレーさせ、残りの5人がポジションチェンジを繰り返しながら、奪ってから素早く相手の裏を突くという形は見て取れたが、2点を追わなければいけなかったためか、攻撃が単調になっていたことは否めない。

今シーズンはゴールを直線的に目指すことが徹底されているが、その過程で、両サイドを活用しなければ、この試合のように攻撃が中央に偏って相手に引っかかることが多くなるのも当然。特に左サイドは全く使えなかった。また、裏を意識するあまりリズムが単調で、攻撃に幅を持たせることができなかったばかりか、前への意識が強すぎるために、城後が低い位置でバランスを取らざるを得なかったのも気になる点だった。

それでも印象の残るシーンもあった。福岡の2点目を演出した中原のプレーがそれ。高い位置でボールを受けると、バスの出し所を探すように見えたが、一瞬の判断で縦にドリブルで持ち込んでファーサイドへクロスで送った。「攻撃が、なかなか上手くいかない部分があったので、ボールが来たら仕掛けようという意識があった。ああいうアクセントを付けることで得点につながったということは、自分が新たな成長をしていく上での収穫になったと思う」と中原も手応えを話す。今シーズンの中原からは、自分の課題を正面から捉え、それを実践の中で修正していく強い姿勢が感じられるが、日に日に何かを手にする姿には頼もしさのようなものが感じられる。

控組がどこまで成長できるか
チームの成績はそこにかかっている     
後半のサッカーについては、課題はあるものの、ナーバスになりすぎる必要はないように思える。45分だけを見れば2得点をゲット。満足のいかない部分を抱えながらも、結果は手に入れた。また「言われたこと+アルファをやらないと、公式戦になったら全然出来なくなってしまう」とは城後寿の言葉だが、求められているのは、ピッチの中での状況判断をもとに、以下に臨機応変にプレーするかということ。トレーニングを通して、互いの共通理解を深めていくなかで改善されていく問題で、必要以上にナーバスになる必要はないだろう。

やはり、最大の問題は控層の底上げだろう。現状では、レギュラー11人で戦う時間帯では大きな問題は起こらないように思えるが、選手交代なしで90分を戦うことは現実的ではなく、順位を上げるためには控組の質の向上は必要不可欠。チームの成績は、現時点で控組にいる選手が、何を、どのようにプレーするかで決まると言っても過言ではない。現時点では厳しいと言わざるを得ないが、控組の猛烈な奮起を求めたい。


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