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【bjリーグ第25戦】執念の逆転勝利

bjリーグ2011-2012第25戦
ライジング福岡vs.宮崎シャイニングサンズ
日時/1月21日(土)19:00
場所/福岡市民体育館
結果/福岡 74-72 宮崎

取材・文・写真/中倉一志

 ケビン・パルマーが投じたフリースローの1本目がバスケットに吸い込まれた瞬間、福岡市民体育館に大きな歓声が上がった。そして宮崎の60秒タイムアウトを挟んで投じた2本目のフリースローが決まると、ボルテージは一気に最高潮に達した。スコアは68-67。ライジングは、第2Qを終えた段階で宮崎シャイニングサンズに19点のビハインドを負わされていた試合をついにひっくり返した。残り時間は2分59秒。ここからはジリジリした展開が続く。しかし、ライジングはもう慌てなかった。そして最終スコアは74-72。ライジングは苦しみながらも貴重な1勝を手に入れた。

 最悪の立ち上がりだった。互いにシュートを落とし合うような形でスタートした試合も、気がつけば宮崎の流れに。そして第1Qを終えて15点のビハインドを背負わされた。その流れは第2Qに入っても変わらない。アウトサイドからのシュートを決めきれず、インサイドに入っても相手の高いブロックを崩せず、そして、焦りからか、全員が中へドライブしていくという単調な流れに陥ってリズムを崩した。持ち味である粘り強い守備も、奪ってからの切り替えの速いスピードに乗った攻撃も姿を消したままだった。そして、第2Qを終えてのスコアは27-46。ライジングは今シーズン最悪の内容とスコアで前半戦を折り返した。

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 何もしないままに過ごしてしまった20分間。あれよ、あれよと言う間に得点を重ねられた20分間。「一体、何が起こったのだろう?」。思いもよらない展開に、福岡市民体育館は言いようのない空気に包まれていた。しかし、小川忠晴HC(ライジング)は話す。「僕は選手を信じていた。40分間、諦めずに戦ってくれると思っていた」。選手たちに与えた指示はふたつ。ドライブからキックアウトして、相手のディフェンスが中へ収縮しているところを利用して外へボールを出すことと、ディフェンスからオフェンスへの切り替えのテンポを上げること。そして2-3のゾーンディフェンスに変更した。

 このハーフタイムの修正がゲームの流れを一転させた。
「ゾーンプレスが上手く相手のリズムを崩していた。そして、オフェンスのテンポが良くなったことでディフェンスもリズムが良くなった」(小川HC)
「相手のゾーンディフェンスを攻められなかったことに尽きる。どちらかと言えば、ゾーンディフェンスに対するオフェンスが得意なのだが、今日は、それが上手くいかなかった」(遠山向人HC・宮崎)
 前半、シュートを決められずに苦しんでいたライジングだが、2Pシュート成功率が30.0%から55.6%へと大幅に改善。逆に、攻め手を奪われた宮崎のそれは60.7%から33.3%へと悪化。そして互いの立場は全く正反対のものになった。

 追いつくには遠すぎるかと思われた19点差をライジングはジワジワと縮めて行く。逆転を信じて熱い声援を送り続けるブースター。その声援を力に変えて得点を重ねるライジング。そして、さらに選手たちのプレーがブースターに勇気を与え、より一層の大きな声援が体育館に湧きあがる。今シーズン最悪の内容と思われた試合を盛り返した選手たちの力はもとより、チームとブースターが力がひとつになったことも、この日の逆転劇の要因のひとつだったことは間違いない。

 しかし、勝利を手にした喜びを口にしながらも、選手たちは冷静に自分たちのプレーを振り返る。「前半でああいう点差になってもひっくり返す力はあったし、チームがひとつになって後半はプレーできたので、それは良かったと思う。けれど、反省する気持ちの方が強い。あんな入り方をしていたらダメ。明日は立ち上がりから圧倒していかないといけない」(竹野明倫・ライジング)。この日の勝利に浮かれることなく、自分たちを見つめて、やるべきことを実践することが何よりも重要。2戦目に確実に勝利を上げることで、この日の逆転勝ちが本当の意味で大きなものになる。

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