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【フットボールな日々】移籍市場から見えるもの

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 アビスパの新体制が固まりつつあるようです。監督を筆頭に、大幅に入れ替わる陣容になりましたが、人が入れ替わるのはプロの世界では当然のこと。新たな活躍の場を求めてやってくる監督、スタッフ、選手には、是非、福岡の地で大きく羽ばたいてほしいと思いますし、契約更新をした選手たちには、昨年までの経験をベースにして、さらなる飛躍を期待したいと思っています。そして、福岡を離れる選手たちにも、新天地で新たな自分を見つけてほしいと思います。

 さて、例年以上に活発な移籍市場を見て、Jリーグも、とうとう、こういう時代が来たなと感じています。移籍の完全自由化は、契約の対象が全てのJリーガーであることを意味します。他クラブのエース級の選手とも遠慮なく交渉ができますし、それは同時に、自クラブで一番の成績を残したという実績は、必ずしも、契約交渉の際に有利になるとは限らないことも意味します。また、クラブにとって優秀な選手は、他クラブにとっても契約の対象選手になるわけで、金銭面の条件だけに頼っての交渉であれば、自分たちよりも資金が豊富なクラブに選手を引き抜かれるだけです。

 そんな中にあって、より重要になってくるのは、「誰を取るのか」ということではなく、「クラブとして何がしたいのか」ということを明確にすることだと感じています。単に「J1昇格」とか、「○年計画」という目標ではなく、そこに至るまでのタイムテーブル、具体的な中間目標、現在のクラブの位置、そして目標達成のための具体的な方法論、その中での個々の選手の役割等々を、クラブとして明確にできるか。それが、今まで以上に大切になると確信しています。

 資金面の制約がある以上、チーム編成のすべてが理想通りに進むわけではありません。しかし、どんな監督、スタッフ、選手と契約するにしても、その根底にクラブのビジョンが存在しなければ、すべては行き当たりばったり。それでは、移籍が完全自由化している中では、毎年のように違ったチーム(顔ぶれという意味ではありません)になり、クラブの継続性を維持できず、クラブの色も生まれません。そんなクラブが地域の誇りになることはないと私は思っています。

「クラブの継続性=同じ顔ぶれ」ということではないと思います。顔ぶれが変わったとしても、その根底に流れる理念が確固たるものであれば、成績が上下することはあっても、そのクラブの色や継続性は守られるはずで、その継続の先にクラブの成功があるのだと思います。アビスパの今シーズンのチーム編成を見ていると、3年前にクラブが掲げた「3年後にJ1に定着できるチーム作り」という目標は変わったと考えるべきだと思いますが、では、新たにどこに向かって進むのか。17日に行われるであろう記者会見を待ちたいと思います。


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