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徳島市立、強豪再建への一勝

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第92回 全国高校サッカー選手権大会 1回戦
日時:2013年12月31日(火)12:05 kick off
会場:等々力陸上競技場
結果:徳島市立 1-1(前半1-1、後半0-0)、PK3-2 帝京長岡
得点者:[徳島市立]大西致誠(15分)、[帝京長岡]山田貴仁(20分)

大会2日目の1回戦、改修中の等々力競技場では、徳島市立と帝京長岡が対戦した。
徳島市立はインターハイと全日本ユースで選手時代に優勝経験を持つOB、河野博幸監督が春に就任し、「蹴るサッカー」から「つなぐサッカー」への変革を図る道半ばで、2年ぶり13回目の出場を決めた。

対する帝京長岡は、前回大会ではショートパスをつなぐスタイルで8強まで勝ち進んだ。徳島市立同様にこちらも夏に古沢徹ヘッドコーチが監督に就任し、逆に谷口哲朗監督がヘッドコーチとなって、二頭体制で指導に当たり、2年連続4回目の出場と着々と実績を積み上げてきた。

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まず口火を切ったのは徳島市立だった。6分、CKからFW大西致誠がヘッドで合わせるがクロスバーを越えた。9分、帝京長岡も左からのクロスでチャンスを作るが決められない。しかし、このあと帝京長岡がゲームを優位に進めていく。11分にもMF山森湧斗がミドルを狙う。そして13分には絶好機が来る。FW山田貴仁が強引に持ち込みゴール前へ折り返しMF栁雄太郎がシュート、しかし徳島市立MF中峯正博がビッグプレー。ゴールラインぎりぎりでクリアしてピンチを逃れる。

そして15分、意外にも劣勢だった徳島市立が先制点を挙げる。左サイドから中峯がクロスを送ると、DFのヘッドは届かずボールは背後にいた大西へ。ワントラップから右足を振りゴール左スミに叩き込んだのだ。しかし、徳島市立のリードはわずか5分間だけだった。帝京長岡は栁の右CKから山田が高いジャンプヘッドを決めて同点に追いつく。その後、ともにロングボールが増える展開となり、チャンスを作れなかったが、残り5分となって、帝京長岡は山田のシュート、徳島市立はMF郡捷太がFKを直接狙うがいずれも決まらず、同点のまま勝負は後半に持ち越された。

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後半に入って8分、徳島市立は大西が2人のDFの間を抜け出してGKと1対1になるが、シュートは正面をつく。9分の帝京長岡は、栁のCKがゴール内へ向かって飛ぶがDFにライン上でクリアされてしまう。そしてこのあたりから前線からのプレスが機能し始めた帝京長岡はボール支配率を高め、自陣に押し込まれた徳島市立は時折仕掛けるカウンターに望みを見出す展開となる。

20分、帝京長岡・山田がワントラップからシュートを放つがはワクをとらえられない。力強さが強調されて伝えられる山田だが、時折見せる柔らかなボールコントロールはポテンシャルを感じさせるものだ。波状攻撃の帝京長岡は、徳島市立DFのミスにつけ込み、DF小林拓夢がシュートに持ち込むが、GK高橋理駆が好セーブ、リバウンドを再度小林が狙うが、大きくクロスバーを越えてしまう。さらに山田がシュートチャンスを迎えるが、今度はうまくインステップに当てられず、ボールは右に大きく外れてしまう。

28分に帝京長岡は2人を同時交代することで、ボランチの栁をサイドに出し、CBの笛木浩太をボランチへ上げるポジションチェンジで重心を攻撃に移動させて勝ち越し点を狙う。しかし、この配置換えもチャンスメークにはうまく結びつかない。逆に、33分に徳島市立の郡にドリブル突破からのきわどいシュートを浴び、GK亀井照太のセーブになんとか救われる。

アディショナルタイム最後の最後に、帝京長岡の山田がワントラップからシュートするが、ボールは空しく右に外れてしまう。直後に終了のホイッスル。決着はPK戦にゆだねられることになった。

先に蹴るのは帝京長岡。徳島市立は一人目がGKに止められるが、帝京長岡も2人目が失敗し1-1。その後、徳島市立は2人目以降3人が決めたのに対して、帝京長岡は4人目、5人目が決められず3-2で徳島市立が2回戦進出を決めた。

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帝京長岡は、徳島市立の2倍以上のシュートを打ったもののことごとくワクをとらえられず、欲しかった2点目は奪えないまま、悔しい初戦敗退となった。昨年は、小塚和季(J1新潟)を中心に高い技術が目を引いたが、今回は技術をベースにタテへの早さで山田の突破力を生かすスタイルだった。1年生にフットサルで鍛えたテクニカルな選手が多いようなので、来季はまた違うタイプのサッカーを見せてくれることを期待したい。

勝利した徳島市立の河野監督は、「最後踏ん張ったというか、ラッキーもあって、試合になった」と初戦特有の緊張感から開放された安堵感を語った。「名門として、徳島を引っ張っていかないといけない立場なので、どんな形でも勝って(選手たちに)自信をつけさせたかった」と名門復活を託され、まずは一歩踏み出せた喜びの笑顔だったが、「押されっ放しになった中でラインを強気に上げて、切替えも早くできればもっとよかった」という反省点を2回戦以降に活かさなければならないだろう。

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