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粘り強さとハードワーク。佐賀東が2回戦へ

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第92回全国高校サッカー選手権大会 1回戦
日時/2013年12月31日(火)12:05キックオフ
会場/埼玉スタジアム2002
結果/佐賀東高校 2-1(前半1-0、後半1-1) 東海学園高校
得点者/【佐賀東】龍卓実(32分)、渡邊亮太(58分)、【東海学園】佐々木隆(66分)

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熊本国府と國學院久我山の対戦で幕を開けた「国立最蹴章」は31日、各会場に30チームが出場して1回戦を戦う。そして、さいたまスタジアム2002の第1試合には、佐賀東(佐賀県代表)と東海学園(愛知県代表)が登場した。

佐賀東は2年ぶり7度目の出場。「毎年選手が入れ替わるなかで、特に今年は力のない子供たちの世代」と蒲原昌昭監督は話すが、それをチームワークとハードワークで補って全国の舞台に駒を進めてきた。布陣はダブルボランチを置いた4-4-2。主将・篠原佑太朗を中心にした粘り強い守備をベースに、スピードのある龍卓実、渡邊亮太の2トップでゴールを目指す。

一方、5年ぶりに3度目の全国へやって来たのが東海学園。もともと守備に特徴のあったチームだが、インターハイ以降、チームの連携を高めて攻撃力を効果。県大会では5試合で16得点をたたき出して全国への切符を掴んだ。こちらも布陣は4-4-2。過去4度の出場では未勝利だが、まずは選手権初勝利を目指す。

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初戦ということもあり両チームに立ち上がりの硬さが見える中、最初にリズムを刻んだのは東海学園だった。ボールを捌くのは中盤の底に構える下田拓夢。両サイドのMFにボールをつけて起点を作り、そこからSBと連携してゴール前へクロスボールを送り込む。中でも、左サイドから仕掛ける村山翔規がキレのある動きでゴールを脅かす。ボール支配は、ほぼ一方的。繰り返し、繰り返し、サイドからボールを供給してゴールを目指す。

対する佐賀は、龍にボールを預けて、そのセカンドボールに渡邊、あるいはMFが絡んで前へ出るのが形だが、東海学園に一方的にボールを支配される中では、思うように攻撃の形を作ることができない。
しかし、それは想定内の事だったようだ。「東海学園さんがボールを持つだろうというのは想定していた。それなら相手に持たせておいて、取り方だけを決めようということでやっていた」(蒲原監督)。サイドにボールを奪いに行くというよりも、中央に人数を集めて、粘り強く跳ね抱えしていく、

そんな展開の中、先制点が佐賀東に生まれる。それは一瞬の出来事だった。ハーフウェイラインを少し超えたところでボールを受けた渡邊が右サイドへ大きくサイドチェンジ。そこ田中優斗が駆けあがってくる。そしてトップスピードに乗ったままアーリークロスを送り込む。そこへ飛び込んできたのは龍。右足ダイレクトで合わせたボールがゴールを捉えた。手元のノートに記された佐賀東のシュートは、これが初めて。見事なカウンターで奪ったゴールは、まさに狙い通りの一発だった。

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後半に入っても、ボールを支配して攻め立てる東海学園と、全員がハードワークして粘り強くゴールを守る佐賀東という図式は変わらない。しかし東海学園は53分。森山巽貴に代えて丸山凌平を投入。ゴリゴリという表現がぴったりとはまる丸山が強引に仕掛けることで、佐賀東の最終ラインが徐々に下がっていく。流れから見て、スコアが動けば試合の流れも大きく変わる展開。東海学園は、ここが勝負どころと言わんばかりに激しく攻め立てる。

だが、ここでも佐賀東がワンチャンスをものにする。58分、この試合で初めてCKを奪うと、ファーサイドに送られたボールに渡邊が頭で合わせた。佐賀東にとって値千金の一発。「1点目も、2点目も、こちらが理想とする形で入った」と蒲原監督(佐賀東)は振り返る。

2点のビハインドを負った東海学園は、61分に加藤大貴に代えて渡辺柊斗、萩野智明に代えて城純輝と攻撃の選手を投入してゴールを目指す。そして66分。ようやく佐賀東のゴールをこじ開けることに成功する。起点となったのは右サイドからの小室貴大のロングスロー。佐賀東のクリアがペナルティエリア内にこぼれ、混戦の中から佐々木隆が右足を振りぬいた。アディショナルタイムを含めれば残り時間は15分以上。スタンドから声援を送る東海学園の応援団の声援にひときわ力がこもる。

しかし、東海学園の反撃もここまで。最後まで攻める姿勢を崩さずにゴールに迫ったが、佐賀東の粘り強さは最後まで緩まず。佐賀東が2回戦進出を決めた

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「このサッカーは辛抱強く80分間を耐えなければいけないので本当にきつい。けれど、選手たちが、勝つためにはこれしかないということで頑張ってくれた。勝利はその結果」と表情を緩めたのは蒲原監督。併せて、今大会を3年生で迎えた選手たちが入部してきたときは、本当に技術が低かったと話す。その部員たちが、努力とハードワークを重ねて手に入れた全国の舞台。そして、変わらぬ姿勢を貫いて手にした全国大会での勝利。その頑張りが本当に嬉しかったようだ。

そして、全国での初勝利を目指した東海学園は望みをかなえることができなかった。試合の主導権を握っていたのは間違いなく東海学園。佐賀東に与えたチャンスは得点シーンを除けば、ほとんどなかった。けれど結果は敗戦。まさに「これもサッカー」というしかない。しかし、悔しい想いはチーム財産として蓄積されていく。その悔しさを胸に、この日、ピッチに立った5人の下級生たちは、来年、全国の舞台に戻ってくる事を誓ってスタジアムを後にした。

【佐賀東高校】
GK:眞子雄司
DF:吉田和磨、篠原佑太朗、吉田圭祐、西原悠晟
MF:川内真一、古川雅人、田中優斗、中原貴志
FW:龍卓実(80+1分/藤野奨悟)、渡邊亮太

【東海学園高校】
GK:大澤俊太
DF:渡辺壮馬、佐々木隆、舟山拓希、小室貴大
MF:萩野智明(61分/城純輝)、稲留楓、村山翔規、下田拓夢
FW:森山巽貴(53分/丸山凌平)、加藤大貴(61分/渡辺柊斗)

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