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国立最蹴章。開幕戦は熊本国府が制す

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第92回 全国高校サッカー選手権大会 開幕戦
日時:2013年12月30日(月)14:05 kick off
会場:国立競技場
結果:熊本国府 2-1(前半1-0、後半1-1) 國學院久我山
得点者:[熊本国府]大槻健太(27分)、[久我山]富樫佑太(70分)、[熊本国府]大槻健太(80+2分)

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第92回を迎えた全国高校選手権が開幕した。開会式で神戸弘陵の湯川彗太主将が英語をまじえた選手宣誓を披露し観衆を驚かせたあと、熊本国府と國學院久我山(以下、久我山)の22人が開幕戦に登場した。夢に描いてきたであろう国立のピッチだ。

熊本国府は、県予選準決勝で全国大会の常連である強豪・大津を0-0からのPK戦の末倒すなど、県予選5試合でわずか1失点という堅固な守備力で15年ぶり2度目の出場を決めた。
対する久我山は、一昨年度の大会で活躍を見せ注目を集めた1年生トリオのMF渡辺夏彦、平野佑一、FW富樫佑太が最終学年となり、彼らが中心となりボールポゼッションを重視するスタイルで東京Bを制し、2年ぶり5回目の出場を果たした。

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キックオフ直後は、熊本国府が押し気味に進める。しかし、徐々にボールを支配しペースを握った久我山が、先に決定機を作る。5分、富樫が力強いドリブルからシュートに持ち込む。ボールは左ポストをヒットしこぼれたが、ゴール前に詰めた松村遼はこれを押し込めない。
さらに久我山は、松村が左サイドでドリブルでの仕掛けを繰り返し、富樫も強引に突破を図る。そして、20分過ぎに富樫、鴻巣良真が連続して惜しい場面を迎えたがこれらも得点にはつながらない。

完全に劣勢だった熊本国府だが、FKとロングスローからチャンスを作り久我山陣内で攻撃の時間を増やすと、27分に得たチャンスを活かして先制点に結びつけた。右サイドの山口慶希がチェンジサイド、受けた川上康平がDFとGKの間へダイレクトで折り返すと、「触るだけでした」と振り返った大槻健太がうまく流し込んだ。

リードされた久我山だが前半最後に決定機を作る。33分、富樫が巧みなターンから強烈な右足シュートを放つが、熊本国府GK小野公治が見事なファインセーブで立ちはだかり、熊本国府は1点をリードして前半を終えた。

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後半、スタートから攻め込んだ久我山は、1分、5分と富樫がシュートを放ち、ドリブルでボックス内に侵入した小田寛貴が倒れるが笛は鳴らない。13分には左からの松村のクロスを渡辺がキックのタイミングを遅らせてシュートするが、これもGK小野は見事な反応で止める。さらに久我山は、左サイドで圧迫を強め、ドリブル、ワンツー、3人目の動きを交えたバラエティに富んだ崩しを増やしていくが、クロスがゴール前の選手に届かずシュートで終われないため、遠目からの無理なシュートが目立ち始める。

リードはしているものの、守る時間の長い熊本国府は、鍛えられたフィジカルを活かして、球際での強さを発揮し、多彩な久我山の攻めに対応しつぶしていく。しかし、久我山は30分、ついに熊本国府の堅陣を崩す。同点弾はこの試合で両チーム最多、シュート7本を打った富樫。渡辺のスルーパスをボックス右に流れながら受けると、角度のないところから豪快にニアポスト上に突き刺した。

追いついた勢いで、一気に逆転を狙い攻め立てる久我山は、CKからのチャンスに続き、アディショナルタイムに入って平野が右足で強いミドルを放つが、2度のファインセーブで乗りに乗ったGK小野がこれもワンハンドでシュートを止め、久我山にCKさえも与えない。

そして、延長戦突入かと思えた40+2分。熊本国府はカウンターに出る。右サイドを上がった倉原弦岐の入れたなんということもないハイクロスに飛び込んだのは先制ゴールを決めていた大槻だった。GKが飛び出しを躊躇したように見えた瞬間、勇敢に頭から飛び込んでゴールに押し込んでみせた。2ゴールで勝利の立役者になった大槻は、「得意な形です」と決勝点も決めて当然という笑顔だった。

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攻めに攻めながらも、わずか1ゴールに終わった久我山。見るものを魅了するサッカーを披露したものの、終わってみれば1-2の敗戦。狭いスペースをドリブルとパスでつなぎ、相手守備ブロック突破を図ったが、実りは少なかった。時折挿入されたサイドチェンジが効果的だっただけに、もう少し左右の揺さぶりを加えても良かったのではないだろうか。

「これがサッカーですね」と振り返った熊本国府・佐藤光治監督。7割以上相手にボールを支配されてしまい、GK小野のファインセーブ連発が大きな勝因となった。しかし、完全アウェイといっていい雰囲気の中で、優勝候補にも挙げられ、技術的に優る相手に対し、勇敢に身体を張り、粘りのあるしつこい対応で、相手の得点を1点だけに押さえ込んだ守備力は高く評価されるものだろう。

 次戦を中2日で迎えられる熊本国府。過去、開幕戦勝利で波に乗って勝ち進むチームも多い。2回戦の相手、富山一もプレミアリーグウエストで揉まれ、久我山に負けない力を持つ強豪。自慢の守備力を最大限に発揮し、大槻らの攻撃陣が少ないチャンスを活かすことを期待したい。

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