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【フットボールな日々】我慢と継続

取材・文・写真/中倉一志

 福岡vs.水戸。試合展開は J's GOAL のレポートで触れましたが、何とも言えない結末でした。改めてVTRを見てみましたが、アディショナルタイムになってから、急に前からボールを追わなくなっているように感じました。2点目を取りに行くのか。高い位置でボールをキープするのか。高い位置で守備をするのか。それとも守りを固めて跳ね返すのか。選択肢はいくつもあったと思いますし、どの選択もあったと思います。ただ、残念ながら、いずれかの方法を徹底できたかと言われると、そこは曖昧だったように思います。

 難しいのはここからだな。試合を見ながら、そう感じています。
 徳島戦を除けば、試合の入り方も、進め方も大きな問題は感じていません。そして、水戸戦では、トレーニングで出来ていること、そして、トレーニングでやろうとしていることを試合で表現するという課題もクリアしていたように思います。また、「選手たちはトライしてくれているし、ハードにプレーしてくれている」というマリヤン・プシュニク監督が話すように、選手たちが前を向いてプレーしていることに間違いはありません。

 ただ、どうしても勝負所を押さえ切れない試合が続いています。小さな成果はいくつも積み重ねているのだけれど、肝心なところを押さえ切る力が欠けている。今のチームは、そのような状況にあるのだと感じています。プシュニク監督はメンタル面での問題を指摘していますが、同じようなことは、2003年に「新生アビスパ」と銘打ってスタートした時にも起こりました。いい試合をするのだけれども、最終的に勝点を落としてしまう。この時も問題になったのはメンタル面。当時は「勝者のメンタリティ」が足りないという言葉で表現されていました。

 言い換えれば、J1昇格争いは、勝者のメンタリティを手に入れられるか、どうかの戦い。もちろん、技術・戦術面での向上は必要最低条件ではありますが、過去を振り返ってみると、福岡に限らず、最終的に昇格という結果を手に入れるのは「勝者のメンタリティ」を身に付けたチームだったように思います。苦しい時間もある。思い通りに行かない展開もある。けれども、ディテールにこだわり、肝心なところをしっかりと押さえ、好不調の波の少ない戦いをするチーム。そんなチームがJ1昇格切符を手に入れるのだと思います。

 自分でも気がつかない、潜在意識の中に隠れている意識を変えるのは簡単ではありません。けれど「変われるかどうかは自分たち次第。変わろうと思えば変われるし、思わなければ変われない」という水谷雄一の言葉通り、最後の一歩を踏み出せるかどうかは、自分たちがどうするかにかかっています。そして、それは日々の努力を積み重ね、厳しい戦いを繰り返していく中でしか手に入れることはできません。求められているのは「我慢と継続」。今は結果に結びつかなくても、その言葉を実践する先に、自分たちが求める姿が見えてきます。まだまだこれからです。


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