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【高校サッカー】鮮やか京都橘 仙台育英を下す

第91回 全国高校サッカー選手権大会 2回戦
日時:2013年1月2日(水)12:05 kick off
会場:埼玉スタジアム2002
結果:仙台育英 1-3 京都橘
写真/文:サカモト マコト

 12月30日に開幕した第91回全国高校サッカー選手権大会も、この日から2回戦。埼玉スタジアム2002で行われた初戦は、1回戦で高知高校(高知)に対して5-1と大勝した仙台育英と、正智深谷(埼玉)をPK戦の末に下した京都橘(京都)と、対象的な勝ち上がりで初戦を突破したチームの対戦となった。結果は京都橘が3-1で勝利。持ち味のパスサッカーで仙台育英を翻弄し、3回戦へと駒を進めた。

 仙台育英のシステムは3-5-2。前線の長身FW浅田湧太にロングボールを入れ、そのこぼれ球を、スピードが持ち味のFW長沼昌志と、厚い中盤が拾って攻撃を仕掛けるスタイル。対する京都橘は4-4-2のシステム。ダブルボランチの釋康二と宮吉悠太のコンビが、守から攻へとスイッチとなり、細かいパス回しと鋭いカウンターで、ゴールを狙う。

 試合の立ち上がりは、お互いが特長を出して交互にチャンスを迎えていたが、徐々に京都橘の攻撃にリズムが生まれて来る。前半13分、ワンツーでペナルティエリアに抜け出した小屋松智哉がGKとの1対1から放ったシュートを仙台育英GK廣川兼也に防がれ、さらに、そのこぼれ球を狙ったシュートも止められるなど、最初のビックチャンスを逃したが、セカンドボールをことごとく奪い、相手3バックのサイドのスペースに仙頭啓矢を走らせてシュートまで行く場面が増え、流れを引き寄せる。

 そして17分、仙台育英DFからボールを奪った中野克哉が、そのままゴール前の仙頭にスルーパス。それを仙頭がダイレクトで左足を振り抜いて、京都橘が先取点を上げる。この日は、体調不良の為に本来キャプテンである高林幹が欠場。代わりにキャプテンマークを巻いた仙頭は「高林が居ない中で、負ける訳にはいかないと思った。良い流れの中で奪えた」と、貴重な先取点のシーンを振り返る。

 リードを奪われた仙台育英は、積極的にミドルシュートを放って反撃を試みるが、ゴールキーパーを脅かすまでは行かず、なかなか決定的な場面が作れない。すると24分、右サイドからドリブルで持ち上がった仙頭が、ゴール正面の中野へラストパス。中野が放ったシュートは1度はゴールキーパーに防がれるも、詰めていた宮吉が押し込んで2点目。京都橘が点差を広げた。
 しかし34分、今度は仙台育英が反撃の狼煙をあげる。時間は前半終了間際の34分。左サイドで得たFKのチャンスに、キッカーの早坂洸輝から放たれたボールがゴール前にこぼれると、混戦の中で坂本成が右足で流し込んだ。これで得点差は1点。仙台育英は後半に望みを繋げて前半を終えた。

 次の1点が、大きく勝敗を左右する展開。そして、それをモノにしたのは京都橘の方だった。後半開始早々から攻勢を仕掛ける京都橘は、後半の3分にDF林大樹がセンターサークル付近までドリブルし、ペナルティエリア前の小屋松に浮かしたパスを通す。小屋松は、囲みに来る仙台育英の2人のDFを、強さと速さで置き去りにすると、ゴールキーパーとの1対1の場面から冷静にシュートを決めて、再び2点のリードを奪うことに成功した。その後、京都橘は、定石通りに、前がかりになる仙台育英に対してカウンターを仕掛けて対応。攻から守への切り替えも速く、仙台育英に隙を与えずに勝利を手にした。

「前半の内に1点を返しただけに、あの失点が痛かった」と2点目の失点を悔やんだのは城福監督(仙台育英)。出場31回目は今大会では最多。8年ぶりに全国の舞台に駒を進め、古豪復活を印象付けたが、残念ながら、2回戦で大会を去ることになった。しかし、今大会のメンバーは、ベンチ入りを含めても3年生は4人だけという若いチーム。今大会の経験を糧にして、さらなる成長を果たして全国の舞台に戻って来てくれることだろう。

 一方、勝利した京都橘の米澤一成監督は「結果は満足しているが、終盤はロングボール主体になったのが残念。2点目のような、人数を掛けて崩す場面を、次の試合では多く出来るように修正したい」と話して記を引き締めた。4年前の初出場時は初戦で敗れたものの、2度目の出場となった今大会では2回戦を突破。新たな歴史を刻むべく3回戦に挑む。


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