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【皇后杯準決勝:INACvs.浦和】試合後の両監督記者会見コメント

村松浩監督(浦和レッドダイヤモンズレディース);
Q:試合を振り返って
「今日はありがとうございました。リーグチャンピオンに勝負を挑める環境が得られたと言う意味では、今日は本当にいいチャンスを与えられたと思っています。我々は、ここで勝つことを考えて挑んだんですけれども、本当に最後、後一歩のところで力及ばず、残念ながら準決勝敗退という結果になってしまいました。けれど、その中でも、今日は選手たちが、最後までチームの狙いを持って、普段通りの戦い方で相手を脅かせる状況まで持ってこれたと言う意味では、選手たちが、今日の試合で本当に逞しくなったと感じています。ただ、勝負事で、どちらかしか勝ち上がれないという意味では、INACとは今日で4試合目なんですが、1度も勝てずに今シーズンが終わってしまったことは悔しい想いで一杯です。それだけINACさんが強いということに敬意を表しながら、また、これからも、いいライバルとしてやっていけたらいいなと思っています」

Q:プラン通りのゲームが出来たと言うことでしたが、今日は、どのような狙いを持って戦われたのでしょうか?
「まず、立ち上がりで自分たちの勢いを出そうということで、高い位置からプレッシャーをかけて、相手コートでサッカーをしようというところから入って、前後半含めて、中盤の時間帯は、慌てないで自分たちのリズムでサッカーをするために、なるべく幅を使って、しっかりとビルドアップしながら、あるいは、局面でも相手のプレスを回避しながら、とにかく攻め急ぐなということでした。そして、もし前半で失点があったとしても、慌てないでサッカーをしようという流れを選手たちに伝えていました。
そして後半のところで、もし、このまま進んで行ったら0-1のまま変わらないという状況であれば、最後の15分間は、もう1回、高い位置からプレスをかけて、できるだけボールを奪ってカウンターが狙える状況を作り出すために、全体のラインを高くして、相手に圧力をかけて勝負をかけようというプランでした。今日は、ある程度、そういう流れで試合が出来たと思いますし、もちろん、相手にゲーム支配される時間があることも十分に想定内というか、そういう時間帯は必ずあるので、2点目を取られないように粘り強く守ろうということで、選手たちが90分間の中で、いいパフォーマンスを発揮してくれたと思います」

Q:今日、この試合で村松監督が退任されることが発表されました。今のお気持ちを聞かせてください。
「僕自身、5年間に渡ってレッズレディースを見させていただいて、途中で波がありましたけれど、就任当初からの目指すサッカーというもの、そして、未来につながるベースは出来たのかなと感じています。今回、私は退任しますが、今度は新しい監督で、さらにいい味付けが出来ればと思っています。去年、今年にかけて若い選手が増えてきましたし、彼女たちのこれからの成長を見守って行きたいなという気持ちは、もちろんありますが、新しい監督が来ることで、また新しいものが見いだせればと思っています。僕自身は、まずまず、自分の描いていたものは、この5年間で、ある程度の種をまけたのではないかなと思っています。あとは、新しい監督の下で、きれいな花が咲けばいいかなとも思っています。5年間、ありがとうございました。今後ともレッズレディースを取り上げてもらえればと思います」

◎星川敬監督(INAC神戸レオネッサ);
Q:試合を振り返って
「皇后杯はシーズン最後の大会ということもあって、リーグの成績は当てにならない大会だと思っています。今日の浦和さんも気持ちの入ったゲームをしてきましたし、それに対して、我々も最後までしっかりとファイトしました。苦しい戦いではありましたけれども、結果として勝ちきれたことで、やはり、これまで皇后杯を獲得したことのある、経験のあるチームだなというのは感じました」

Q:近賀選手が途中で交代しましたが、その怪我の様子と、近賀選手は代えのきかない選手だと思いますが、もし間に合わない場合は、どの選手を使おうと考えていらっしゃいますか?
「近賀選手については、まだ状況は分からないんですが、出られない可能性の方が高いと思うので、この後、報告を聞いて考えます。ただ、右SBには近賀以外の選手をあまり使ったことがありませんし、今日のように不慣れなポジションに何人か入っていくと、自分たちの良いサッカーが中々出来ないというのは事実だと思います。ただ、皇后杯は最初からベストメンバーを組めない状況で戦ってきたので、決勝戦は、今年の選手層の厚さについての真価が問われる試合だと思っています。誰を使うかは、今晩、ゆっくりと考えます」

Q:澤選手が練習不足もあって十分な状態ではないように見受けられましたが、それでも彼女を使った理由と、大野選手が途中から入りましたけれど、もともと途中から使う予定だったのか、それとも、ゲームの内容を見て使ったのか、それを教えてください。
「選手が怪我をしているにも拘わらず、準決勝に合わせてベストコンディションに持ってきてくれました。そんな彼女たちの試合に出たいという気持ちを酌んだ部分もありますし、自分にとって、今日の試合がINACでの最後の試合になるかもしれないので、納得できるメンバーを選びたかったというのがありました。それで2人を起用しました。交代のシーンでも、他のカードを切ってドローになってしまったら、もう大野とは試合が出来ない可能性があったので、大野を使いました。結果として、もし、延長になったとしても、その方が自分として納得がいくと言うことです。また、田仲陽子に関しては、あのタイミングで、あの舞台では、どのポジションでも迷いが出るだろうと思われたので使いませんでした」

Q:監督からもお話がありましたが、試合の直前に、今大会限りでチームを退くことが発表されました。そのことが、いい意味でも、悪い意味でも、今日の試合に影響を与えたとお考えでしょうか?
「選手たちには先週の段階で伝えてあったので、動揺はないと思っていました。けれど、必要以上に勝ちにこだわっていた感じもあったので、そういう意味では、少し影響があって、堅くなって、勝利を重視し過ぎて自分たちのサッカーが出来なかったというのもあるかも知れません。ただ、今日のゲームに勝ったことによって、そういうことではいけないと僕は言いたいし、今日みたいなサッカーで勝っても嬉しくはないので、決勝戦では、勝敗と言うよりも、自分がやってきたスタイルを出せればいいなと思っています」

Q:少し相手のペースの時間帯が長かったのは、そういうことが影響しているのでしょうか?
「あまり受けには入らないチームなんですけれども、少し受けに入ってしまったのは、もしかしたら、そういう面があったからかも知れません。それはメンタルの部分なのか、もしかしたら、チームが上手く行っていないのか、それは、これからゲームを振り返って確認したいところです」

Q:INAVで初めて獲得したタイトルが全日本選手権でした。これで3大会連続決勝進出ですが、全日本選手権に対する想いのようなものはありますか? 「自分がベレーザを初めて監督で見た時に、リーグ戦は取れれませんでしたが、この全日本選手権に優勝してから、ずっと勝っていますし、自分としては、全日本選手権は、まだ一度も負けていない大会ですし、INACが初めて日本一になった大会ですし、あの時の喜びは本当に嬉しいものでした。監督として、最後に自分に縁のある大会で戦えるというのは、すごく嬉しいことです。ですから、僕自身は、どうしても勝ちたい気持ちがあるんですけれど、そういう気持ちが影響して、今日のゲームみたいな内容のサッカーになってしまうのなら僕は嬉しくありません。そこの気持ちのバランスは難しいですけれど、僕の中では、リーグ戦も大事ですけれども、日本選手権は、それよりも大事な試合だと思っています」

Q:決勝戦の相手はジェフユナイテッド千葉レディースになりました。改めて、千葉に対しては、どのような印象をお持ちでしょうか?
「どこのチームであっても、決勝戦で当たる相手は大会で一番強いチームだと思いますし、実際にINACでプレーしていた選手も数多く在籍しています。どんなチームであっても油断がならない相手だと思います。準決勝で戦った浦和も、村松さんや、いろんな人の思いがあってのチームでしたし、どのチームにも、そういうものがあると思うので、今までのリーグ戦とか印象は、あまり当てにならないと感じています」

Q:今大会限りで退任ということですが、改めて、現在の心境や、来シーズンの去就などについて教えていただけるでしょうか?
「自分が監督を引き受けた時に、4年間はイメージして指揮を取って欲しいと言われていました。その当時、3年後のワールドカップとか、4年後のロンドンオリンピックに主力として行くであろうという選手を預かっていたので、自分の中では、4年間はしっかりとやらなくてはいけない、それは目標ではなく目的だと思っていました。  そうした中で、今年、国内のS級ライセンスを取得しましたが、女子サッカーは4年単位に大きな大会があり、それを中心に動いているために1年単位では考えにくく、そういう意味では、これからの4年間を自分がやるのか、違う人がやるのかという判断になると思います。それは、4年前にINACの監督を引き受けた時からある程度は想像していました。そして、自分がいい結果を出し、目的を果たすことが出来たら、次の所に行ってみたいと思っていました。ですから、退任については、いろんな要素がありましたけれど、悩みはしませんでした。この4年間、責任を抱えてやってきましたが、なでしこの結果と、代表選手を多く輩出できたということで、自分の中では最低限の責任は果たせたと思っています。もちろん、これからの若手を育てる作業と言うのは、監督として面白いことですが、そこは自分がやるよりも他の人がやった方が楽しみも大きいですし、また違った面が出るということもありますし、お互いにとっていいことだったと思います。自分は、ベレーザにいた時からバルサのようなサッカーをしたいと思っていたんですけれども、INACに来て、もっと質の高いサッカーや、自分のイメージ通りのサッカーを、凄い選手たちがピッチの上で表現してくれました。僕はバルサとか、レアルの次くらいに、いい選手を預かっていると思っているので、非常に楽しい時間でした」

Q:ご自身の今後の去就についてはいかがでしょうか?海外でというお話も聞いています。 「日々、勉強して行く身だと思いますし、S級を今年とったというのは、Jリーグの監督になれるスタートラインに立ったということに過ぎません。そして、日本よりも、確実にFIFAランキングが上の国がヨーロッパにはあるので、そういう国で仕事をすることが、自分のスキルアップであったり、今後のサッカー人生を考えても大きなことだと思っています。ですから、出来れば海外で仕事が出来れば、いろんなことが学べると思っています。監督としては、まだ若い部類に入りますし、1度、海外で仕事がしたいという気持ちもありますし、そういう交渉は今もしています。けれども、上手くいかなくて、フリーターになるかも(笑)。その時は、またINACIに雇ってもらわないといけないですかね、会長の聞いてみないと(笑)。まあ、冗談はともかく、次の仕事が決まっていないのに退任を発表したのは、チームが前へ進めなくなるからです。選手も不安がるでしょうし、退路を断った方が、自分も、チームもいいと思いました」

Q:将来的にはJの監督もという話もお聞きしますが、男子の方の監督も視野に入れていらっしゃるのでしょうか?
「男子、女子という区別は僕の中にはなく、女子だから、男子だからという考えもありません。世界の監督の中にも、女子の監督も、男子の監督もしたことがある人はいますから。ただ、国内か、海外かと聞かれたら、できれば1回は海外に行ってみたいという気持ちはあります。そけに、自分がやりたいサッカーを表現するには時間がかかりますけれども、国内では、その時間を与えてもらえそうにないですから、そこを、任せてもらえるような経験と実績を積むまでは、世界のいろんなところで学びたいという気持ちがあります」

【皇后杯準決勝:INACvs.浦和】INACが3連覇に王手


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