INSIDE WEB

 

猶本光 -輝く才能-

121227_01.jpg 取材・文・写真:中倉一志

 第34回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会準決勝は、久しぶりのサッカー取材で柄にもなく緊張しましたが(汗)、選手が見せる熱いプレーの一つひとつが、すぐに間隔を取り戻させてくれました。「おーっ」とか「あーっ」と、いつものように記者席で叫びながら(汗)、存分にサッカーを楽しんできました。決勝戦進出を果たしたのはジェフユナイテッド千葉レディースと、INAC神戸レオネッサ。千葉は初優勝を、INACは3連覇をかけて、24日に決勝戦を戦うことになりました。

 さて、私にとっては恒例となった年末年始の東京遠征。福岡にだけ引きこもってガラパゴス化したくはないなと思ったのが最初のきっかけでした。年末年始に見る各カテゴリーのチャンピオンを決定する大会は刺激的で、いつもいろんなことを教えてくれます。初めて全日本女子サッカー選手権を取材した第21回大会の時は、その実力は現在とは比較にすらならないものだったことを考えると、この14年間の女子サッカー関係者の努力が、改めて感じられる準決勝でした。

 そして、昨日の準決勝で私が個人的に注目していたのが福岡県出身の猶本光。初めての移籍と、地元開催のU-20女子W杯を経験した1年間は、彼女に何をもたらしたのかを確かめてみたかったからです。結論から言えば、その成長ぶりは目を瞠るばかり。澤穂希(INAC)、宮間あや(岡山湯郷Bell)、永里亜紗乃(日テレ)と並んで大会パンフレットの表紙を飾っていること自体、女子サッカー界が彼女に大きな期待をかけていることの証ですが、この日の猶本は、それを背負うに値する選手であることを改めて示していました。

 試合後のミックスゾーンで声をかけると「今日は自分としても気持ちの持っていき方が上手くいったので、ミスを恐れずプレーできた」と話してくれた猶本。新しいチャレンジを始めた2012年の意味を尋ねると、次のように応えてくれました。
「U-20W杯でドイツやナイジェリアなど世界の強豪と戦ったり、レベルの高い浦和レッズへ移籍したりということで、上手くいかないことが多くなり苦しいシーズンでしたけれど、いろんな課題も見つかって、もっともっと上手くなりたいと思えたし、そういう意味では、すごくいいシーズンだったと思います」

 多くのメディアに囲まれながらも、全く動ずることなくハキハキと話す姿も彼女の成長を表すもの。こころなしか、声も大きくなっていたように感じられました。そして、福岡からも大勢の人たちが応援していることを伝えると、満面の笑みを浮かべてくれました。なでしこジャパン入りを果たし、さらに、その中心選手になるためには、まだまだ越えなければいけない壁がありますが、彼女なら必ずやってくれる、そう感じた1日でした。


Comments

Body

12345678910111213141516171819202122232425262728293031 12