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【ライジング福岡】チーム一丸。それがライジング

121208_02.jpg 取材・文・写真:中倉一志

 12月1、2日、アウェイ・なみはやドームサブアリーナで行われた大阪エヴェッサ戦は、ライジング福岡にとっては大きな意味を持つ試合だった。前週の琉球ゴールデンキングス(沖縄)戦では、相手の強さを意識しすぎて自分たちのプレーが出来ずに2連敗。そして、この大阪との2連戦の後には、再び沖縄との2連戦が待つ。沖縄はここまで無敗と無類の強さを誇るが、bjリーグの頂点の座を狙う福岡にとっては必ず倒さなければならない相手。まずは連敗を止めると同時に、沖縄戦に向けての勢いも付ける必要があった。

 しかし、ライジングは11月23日付でゼ―ン・ジョンソンがチームを離れ、しかも、主将・仲西淳はチームには帯同したものの、コンディション不良でプレーが出来ず。チームの状態は万全とは言い難かった。チームは戦いを重ねるごとに確実に力を蓄えているが、それでも、実力が拮抗するプロ同士の試合では、ほんの僅かなことで流れが変わり、僅かな躓きが大きな傷跡を残すこともある。ライジングにとっては、ここまで続けてきた流れが本物かどうか、その真価を問われる試合となった。

 だが、選手たちは落ち着いていた。徳永林太郎は話す。
「誰かが抜けたから難しくなるとは誰も考えていなかった。自分たちはチームとして練習しているし、全員が、いつでも試合に出られる準備をしている。どんな状況になっても、どんな環境であっても、チームでプレーすると全員で話していた」

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 試合は難しい展開だった。第1戦の前半は自分たちらしさを出せず、シュートが決まらず、そしてミスも目立って29-33のビハインド。苦しい戦いを強いられた。しかし、誰も慌てない。そして、徳永、桝本純也がベンチから大きな声を出してチームを奮い立たせ、コートに立てば、気迫あるプレーで与えられた役割を果たしてチームを支えた。第4Qでは、試合中のアクシデントでジョシュ・ペッパーズがコートに立てない状況に追い込まれ、大阪に追い上げられたが、チーム一丸となって戦うライジング姿勢は変わらない。そして、61-61で迎えた残り34秒。ゴール下の激しいリバウンド争いを制したライジングは、最後はジュリアス・アシュビーが気迫の2ポイントを決めて、ギリギリのところで勝利をもぎ取った。

 続く第2戦目は、仲西に加え、ジョシュ・ペッパーズもプレーできないという状況に追い込まれたが、チーム一丸となって戦うライジングにとっては、それも大きな問題ではなかった。前日の反省から、立ち上がりからスピーディにコートの上を走るライジングらしさを発揮。フリースローを落とし、思うようにシュートが決まらないという前日の課題の残ったままだったが、大阪に対して常にリードを奪う展開で前半を26-30と4ポイントのリードで折り返す。そして、第3Qでは10-23と大阪を圧倒して勝負を決めた。得点だけを見れば、1試合目が63点、2試合目が75点とロースコアだったが、チームが一丸となって戦うライジングらしい戦いだった。

 金澤篤志HCは、大阪戦での2連勝の勝因を、沖縄戦の反省から「自分たちらしさ」を出すことに集中することで気持ちを切り替えられたことにあると話す。
「沖縄戦では自分たちらしくないプレーで連敗してしまったが、終わった後に『自分たちらしくない。もっと、もっと自分たちらしさを出していこう』、そして『相手を意識しすぎずに自分たちらしさを発揮し、さらに、その限界をどうやって越えていくのか、自分たちの限界に挑戦して行こう』という話が出来たので、連敗から切り替えられた」

 加えて、苦しい選手事情を支えた原動力としてベンチスタートの選手の頑張りを挙げた。
「普段出ていない選手が良く準備をしてくれたと思う。そのエネルギーを持っている選手が、いい仕事をしたというのが、今回の連勝の要因。それに尽きる」
 戦術面でいえば、これまでの試合と同様に、ディフェンス面での強さが目立った。「ここを我慢すれば波が来るぞという感覚がチームとしてある。それを強く感じる」(金澤HC)。オフェンスをするためのディフェンス。それが今のライジングを支えている。

 そして12月8、9日、ライジングは宇部市・俵田翁記念体育館でホーム・沖縄戦を迎える。同じ相手に3連敗は許されない。そして、自分たちがチャンピオンを狙うにふさわしいチームであることを証明するためにも勝利は譲れない。しかし、決して気負いはない。相手が沖縄であろうと、どこであろうと、自分たちが表現するものは変わらない。「自分たちのやるべきことをやって、自分たちを越えるということが大事。その大きな要因になるのはベンチメンバー。徳永、桝本、高畠、誰か1人でも活躍すれば、みんなで引っ張り合えるはず」(金澤HC)。鍵を握るのは2連戦の初戦。まずは第1戦目に自分たちの限界に挑む。

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