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【bjリーグ 第11戦 福岡-大阪】勝負を決めたハーフタイム

121119_01.jpg bjリーグ2012-2013 第11戦
日時:2012年11月17日(土)15:00 tip off
会場:佐賀県総合体育館
結果:ライジング福岡 94-75 大阪エヴェッサ
取材・文・写真:中倉一志

 アウェイで戦った滋賀戦を1勝1敗で終え、連勝が6で止まったライジング福岡は17日、ホームに大阪エヴェッサを迎えた。大阪は言わずと知れたbjリーグの強豪。リーグ発足から3年連続でチャンピオンの座に輝き、その後も、ウエスタンカンファレンスでは2位、1位、2位、2位と輝かしい成績を収めている。今シーズンは開幕から7連敗と躓いたが、第8戦では7勝1敗と好調の大分に土を付け、そのポテンシャルが高いところを示した。金澤篤志HCも「インサイドに外国籍選手を補強して違うチームになった印象を受ける」と警戒心を緩めない。しかし、だからと言って勝利は譲れない。勝負のポイントは、大阪のインサイドに君臨する新外国籍選手リック・リカードと、福岡のインサイドを担うレジー・オーウェンとのぶつかり合い。「真っ向勝負で勝ちに行く」。金澤HCは力強く宣言して大阪戦を迎えた。

 いきなり見せたのはレジー・ウォーレンだった。アウトサイド、そしてインサイドから、それぞれ2Pシュートを決めると、さらに2本連続で3Pを決めて、わずか2分の間に1人で10得点。今日の主役は俺だと言わんばかりに存在感を見せつける。しかし、この日のライジングは動きが重い。アグレッシブにディフェンスを仕掛ける大阪の前に持ち味のスピードが殺され、インサイドに入り込むことができない。そして、ここまでチームを支えてきたディフェンスでも優位に立つことができなかった。第1Qの得点は23‐24。しかし、やりたいバスケットをしていたのは大阪の方だった。

 その流れは第2Qに入っても変わらない。一時は10点差に開かれたところを1点差まで盛り返すなど頑張りは見せるのだが、依然としてインサイドに入れず、得点を伸ばすことが出来ない。前半を終えてのスコアは40-42。しかし「前半はいい流れでスタート出来て、20分間、ゲームとしては非常にいい流れだった」と古屋孝生HC(大阪)が語ったように、点差以上の窮屈さを感じながらライジングは前半を終えた。

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 だが、ここからライジングは本来の自分たちを取り戻す。口火を切ったのはレジー・ウォーレンだった。「ディフェンスとボックスアウト。それをしっかりすれば得点は後からついてくる」と、ハーフタイムのロッカールームでチームメイトに語りかけた。もちろん、選手全員が同じ想い。個々の選手が勝つために何をすべきかを理解し、それをチームの意思として統一させる。それこそが今シーズンのライジングの強さだ。「ハーフタイムの指示は『みんな気付いていると思うが…』ということだった。選手が既に分かっていたことが全て」と語るのは金澤HC。レジー・ウォーレンも「ハーフタイムがターニングポイントだった」と振り返る。

 ここからはライジングのリズムだった。ライジングのディフェンスは、自分たちの最大の特長であるオフェンスを活かすためのもの。その鋭いディフェンスで相手からボールを奪い、攻守を素早く切り替えるスピードある攻撃が蘇る。それに伴い、ライジングがドライブを仕掛けるシーンが増え、そしてアウトサイドからも着実にポイントを決めていく。第3Qの得点は25-18でライジングがリード。トータルで5点差を付けて逆転したライジングに残された仕事は、いつ勝負を決めるかだけだった。

 そして第4Qの残り6分14秒、71-64とリードしたところでライジングは勝負を付ける。ゼーン・ジョンソンの3Pシュートを皮切りに、あっという間に12連続ポイント。その内容はスチール3本を含むディフェンスの強さから生まれたものだった。これぞライジングという形で一気に大阪を突き放し、その後も着実に重ねて94-75。大阪にファールゲームをすることさえも許さない完勝だった。

 さて、この日の最大のポイントと思われたインサイドでのぶつかり合いは、リック・リカードの10得点14リバウンドに対し、レジー・ウォーレンは28得点20リバウンド。真っ向勝負を仕掛けたライジングが、その狙い通りにポイントを押さえた。だが、この日の勝利はレジーの活躍によるものだけではない。金澤HCは語る。
「レジー選手が、トウェンティ、トウェンティの活躍だったが、スタッツに残らないようなプレー、例えばジュリアス選手のインサイドの素晴らしいディフェンスや、石谷選手のスチール、そして、ジョシュ・ペッパーズ選手は前半は得点が入らなかったとは言え、自分のマークマンにしっかりついていた。そういった見えないところでのプレーが勝利につながった。この勝利は全員の力でもぎ取った勝利」

 選手たちの的確な状況判断と、ディテールに徹底してこだわる姿勢、そして意思統一。ライジングの強さの要因を改めて感じさせる試合だった。

【bjリーグ 第11戦 福岡-大阪】試合終了後の両HCのコメント
【bjリーグ 第11戦 福岡-大阪】試合終了後の選手コメント


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