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【bjリーグ 第28戦 福岡-京都】消されたライジングらしさ

130129_01.jpg bjリーグ2012-2013 第28戦
日時:2013年1月27日(日)14:00 tip off
会場:やまぐちリフレッシュパーク
結果:ライジング福岡 81-96 京都ハンナリ―ズ
取材・文・写真:中倉一志

 前日の快勝を受けたの京都ハンナリ―ズとの第2戦。初の山口開催で、初戦を95-71で勝利していたこともあり、多くのファン、ブースターがライジングの連勝を期待していた。試合前のアップでも選手たちは明るい表情。笑顔を見せる余裕さえ見せていた。今日も勝ってくれるはず。そんな空気が会場を包んでいたことは間違いない。しかし「勝負は下駄を履くまで分からない」のが鉄則。まして、ほとんど力の差がないプロの世界では、僅かなことで、その結果は全く違うものになってしまう。結局、この日のライジングは自分たちらしさを発揮することなく82-96で京都に敗れた。改めて、勝負の世界の厳しさを、そして、常に100%の力を発揮しなければ勝利は得られないことを教えられた1戦になった。

 試合は立ち上がりからスローペース。互いに相手を確かめるように進んで行く。しかし、このゆったりとしたリズムは京都の狙い通り。「昨日のゲームでは、どちらかと言えば3ポイントの内側を守るディフェンスにしていたが、今日は通常通り、ハーフコートの前からピックアップして、しっかりプレッシャーをかけた」(浜口炎HC・京都)。そして、ライジングは持ち味である速い攻撃を封じられて、手づまり感が強くなる。京都にやられているといった感じはない。しかし、インサイドを攻略できず、アウトサイドからのシュート確率が上がらず、やりたいバスケットをやらせてもらえずにジワジワと引き離されていく。

 第1Qの最後に徳永林太郎が3ポイントシュートを決めて3点差に迫り、反撃態勢に入ったかと思われたが、それも一瞬の出来事。第2Qもライジングはリズムを刻めない。そして今シーズン、ライジングを支えてきたディフェンスも思うように機能しない。最大の問題はインサイドの1対1の攻防で、ことごとく後手を踏んでしまったことだ。「チームディフェンスをやろうと試みたが、その前に、1対1のところの個人のディフェンスが機能していなかった」(金澤篤志HC・ライジング)。守ってはマーカス・クザン、ジーノ・ボマーレにいいように決められ、攻めては高い壁にはね返されてシュートを落とし続けた。

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 全てが悪かったわけではない。自分たちの流れを掴めない中でも、これまでの試合がそうであったように、流れを変えられるきっかけになるだろうと思われるプレーもあった。しかし、この日は、それが単発に終わって次が続かない。そして、立ち上がりから簡単に決められ続ける京都のインサイドの攻撃を止めることが出来ず、同じようにインサイドのシュートを外し続け、その影響からか、リズムが崩れてアウトサイドからのシュートの確率も上がらない。そして、何とかしようとしてところをスチールされてファーストブレイクを決められりるという悪循環。閉塞感ばかりが募る展開は、今シーズン、初めて見る展開だ。

 ようやくアグレッシブさが見え始めたのは、いつの間にか点差を16に開かれてしまった第4Qに入ってから。後がなくなったライジングは高い位置からダブルチームを仕掛けてボールを奪取。ランニングプレーで得点を重ねる。リバウンドを奪ってからのファーストブレイク。スチールからの逆襲。それは、ここまでのライジングを支えてきた攻撃の形だった。みるみるうちに得点差は11に。第4Qでの逆襲に期待がかかった。だが、第3Qまで工夫を見せることなく同じことを繰り返してしまったツケは簡単には返せない。そして、勢いを取り戻したかに見えた攻撃も、そのリズムを長く続けることは出来ず。結局、最後まで自分たちのリズムを刻むことが出来なかったライジングは82-96で敗れた。

 前日、ライジングの前に完敗を喫した京都が対策を講じてきたことも、ライジングがリズムを刻めなかった原因のひとつだ。しかし、40分を通して試合を見ると、やはり、自分たちの方に問題の過半があったように思える。力を出しきれないままに、しかし、その流れのままに無為に時間を過ごした40分間。少し厳しい言い方だが、前半戦のライジングの戦いを見てきただけに、この日の敗戦には違和感が残った。

「昨日と比較してシュート確率が落ちたというところで、ワンプレー、ワンプレーに一喜一憂しすぎた。そして、いいプレーを連続するということが出来なかった。もちろん、京都さんが、それをさせまいとしたことだとは思うが、まずは、そう言ったところを直さないといけない。ミスは必ずあるし、波は必ずある。悪い波になった時にどうするのか。それを自分たちが考え直さなければいけない」(金澤HC)
 今シーズンの残り試合は24。この日の敗戦を糧にするのか、高すぎる授業料にするのか。それは、これからの戦いにかかっている。

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【bjリーグ 第28戦 福岡-京都】試合終了後の両HCコメント


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【bjリーグ 第24戦 福岡-島根】我慢の末の勝利

130111_07.jpg bjリーグ2012-2013 第23戦
日時:2013年1月6日(日)14:00 tip off
会場:九電記念体育館
結果:ライジング福岡 76-68 島根スサノオマジック
取材・文・写真:中倉一志

「今日も36分間は、とても良い戦いが出来ていて、その中でリードもできていた」。ジェリコ・パブリセビッチHC(島根スサノオマジック)は、試合後、そう話した。その言葉通り、試合をコントロールしていたのが島根だったことは間違いない。しかし、結果はライジングの勝利。焦らず、慌てず、やるべきことをやり続けたライジングが、最後の最後で逆転に成功。2位、3位の直接対決を1勝1敗の五分の成績で終えた。

 最初にリードを奪ったのは島根だった。高い集中力を発揮する両チームの戦いは、前日と同じようにアグレッシブなディフェンスで相手に自由に攻撃を許さない展開でスタート。ともにインサイドでの得点を許さないのも前日と同様だった。しかし、シュートの確率が上がらないライジングに対し、島根は着々とポイントを重ね、気がつけば第1Qを終えて13-22の島根がリード。ライジングにとっては苦しい立ち上がりのようにも見えた。しかし、選手たちに慌てるそぶりは見えない。
「最後に第4Q終了のブザーが鳴った時に勝っていればいいという感覚だったので、特に何とも思わなかった。ワンプレー、ワンプレーをストップして、いいオフェンスをして、すぐにまた戻ってと、それだけだった。バスケットには流れがあるから、いい流れが来たときにぐっと詰められると思っていた」(徳永林太郎)

 ただ、それでも島根は強かった。第2Qにライジングが1点差まで詰め寄ると、すかさずポイントを重ねて33-38と5点差で第2Qを終了。第3Qでもライジングは1点差まで詰め寄る場面を作ったが、またもや島根は逆転を許さず。第3Qを51-54とリードを保ったままで終える。ライジングがジワジワと詰め寄るが、最後は絶対に譲らない。そんな強さのようなものを漂わせていた。金沢篤志HC(ライジング福岡)も「前半から第4Qの頭まで、中々、自分たちのリズムに乗れないというのがあった」と話す。「36分間は、とても良い戦いが出来ていた」というジェリコHCの言葉は、自分たちが試合をコントロールしていたという自負心から出た言葉だろう。

 しかし、島根に唯一の誤算があったとすれば、それはライジングの粘り強さだった。第4Qまで逆転を許さなかったとは言え、逆に言えば、ライジングを突き放すチャンスもあったはず。しかし、どこまでもピッタリと着いてくるライジングの粘り強さは、目に見えない形で島根にプレッシャーをかけ続けていた。

 その粘り強さの要因のひとつは、開幕前から取り組んでいるディフェンスの固さだ。前日、トランジションで遅れを取ってファーストブレイクから失点を重ねたライジングは、まず、この部分を修正。ファーストブレイクからの得点を許さないことで、島根の総得点を68点に抑えた。金沢HCも「ディフェンスで頑張って最少失点に抑えられた、それが、後半にいい流れができた要因になった」と話す。
 攻撃では、ジュリアス・アシュビーが素晴らしい活躍を見せた。前日は全く攻略できなかったインサイドだったが、この日は鬼気迫る活躍で、ジュリアス・アシュビーがリング下から得点を重ねて20点。中々、自分たちのリズムで戦えない中、チームメイトを勇気づけ続けた。

 そして、今シーズンのライジングらしさの象徴でもある、石谷聡、徳永林太郎、ジャスティン・ジョンソンら、ベンチスタートメンバーの活躍が、最終的に試合の流れを大きく引き寄せた。献身的なディフェンスでチームにリズムをもたらしただけではなく、第4Qの頭で引き離されそうになった場面で徳永が決めた3点プレー(バスケットカウント)と、それに続くジョンソンの3Pシュート。第4Q残り○分には石谷が逆転のシュートを決め、さらに、ジョンソンが勝利を引き寄せる3Pシュートを決めるなど、試合結果を左右する重要なポイントも挙げた。
「残り2分で小さなミスが重なった」とはジェリコHCの言葉だが、それも、ライジングが粘り強く戦ってプレッシャーを与え続けたからこそ。ライジングが我慢しきった末に手にした逆転勝利だった。

 そして1月は、浜松、京都と、やはり上位進出を狙うチームとの対戦が続く。「プレーオフで当たる可能性がある相手なので、上位陣に対する戦い方というのは重要になる」と話すのは石谷。しかも、リーグ戦の日程半分消化した時点では、お互いの手の内が分かっている。好調ライジングとは言え、簡単な試合はひとつもない。しかし、それを乗り越えてこそbjリーグの頂点が見えてくる。戦いながら成長するライジング。その姿のままに、戦いを続ける。


【ライジング福岡】1/9トレーニング後のコメント

◎金澤篤志HC
Q:2試合とも非常にタフな試合でした。
「前半戦とは言え、順位がかかっていた試合でしたからね。1試合目は、前半戦は良い形で入ったんですけれども、後半に急にガクッと落ちてしまって。もちろん、相手も負けられないという気持ちで福岡に入ってきたというのもありますけれども、自分たちのバスケットを見失っていた部分があって、そこに付け入れられてしまったかなという試合でした」

Q:第2Qの終盤に少しゲームがオープンになってきて、その流れのままに第3Qも行かれてしまったという印象があります。
「自滅ですね。やるべきことははっきりしていたんですけれども、はっきりしていた割には、コート上でぼやけていた。そこを突かれてしまいました。トランジションで何本も速攻から点を取られてしまいましたが、そこはもう、止めなければいけなかったところでしたし、止めていれば、有利な展開を最後まで続けられたかなと思います」

Q:逆に2日目は、立ち上がりは前日の流れを引きずっていたような展開でしたけれども、そこから修正して、よく自分たちの流れを作ったと思います。
「1日目ほどシュートが入っていなかった面があるんですけれども、ディフェンス面で我慢できたので、そこから自分たちのリズムを作れた試合でした。シュートは、どうしても入る時間帯、入らない時間帯があるので、その入らない時間帯が最初に来て、けれどもディフェンスで頑張って最少失点に抑えられた、それが、後半にいい流れができた要因になったと思います」

Q:追い上げてはいましたが、あと一歩というところまで行っては離されるという展開で、見ている側としては、相手に余裕があったようにも思えたんですが、実際は、どのように感じていらっしゃったのでしょうか?
「やはり、前半から第4Qの頭まで、中々、自分たちのリズムに乗れないというのはありました。それは、シュートが入らなかったからですけれども、そこは我慢するしかなかったですね。その中で、後半、石谷選手、徳永選手らが、決めるべきところで決めてくれて、あるいは、ジャスティン・ジョンソン選手が3Pを決めてくれて流れを引き寄せることが出来ました。ひとつのきっかけで、いい形に持っていくことが出来るチームなので、そのきっかけが後半に来たということだったと思います」

Q:確かに、第3Qから第4Qにかけての粘りはすごかったですね。離されかけての徳永選手の3Pだったり、逆転した石谷選手のゴールだったり。 「試合が終わった後にも選手たちに話したんですけれども、やはり、スタッツを残すことは重要で、得点を取る、リバウンドを取る、シュートパーセンテージを上げる、そういうところですね。それにプラスして、スタッツに残らない貢献、たとえば、速攻を相手にやらせないために素早く戻る、スコアさせるためにスクリーンをかけるなどのプレーがあるんですけれども、そういうのが最後に得点に結びついていますし、オフェンスリバウンドについても、結果として取れなかったとしても、加納選手が何度も飛び込んでいくことで相手が速攻を仕掛けづらくなったりしている部分があります。勝利のためには、もちろん、スタッツを残している選手がいるわけですけれども、残してない選手でも、勝利のために貢献している部分は評価すべきだと思っています。
 また、石谷選手、徳永選手、ジャスティン・ジョンソン選手ら控えの選手がプレーしている時間帯でも、主力の選手から『今はいい状態だから、このまま行ってくれ』という発言もあり、自分の成績よりも、チームの成績を優先してくれるという部分が、今年のライジングの強さだと思います。そういう部分があるので、チームが結束できていると思っています。今回のゲームに限らず、プレーオフを含めてチャンピオンシップを目指していくためには、重要なポイントになっているのかなと思います」

Q:宮崎戦といい、今回の2戦目といい、土壇場での強さみたいなものを今年のライジングに感じます。 「まとまって戦えるチームですよね。第1戦はうちが勝たなければいけない試合でしたけれど、逆に第2戦は島根が主導権を握っていて、島根にとっては何としても勝ちたかった試合でしたが、そこを1勝1敗に持ち込むことが出来ました。1月は、島根に続いて、浜松、京都とリーグ戦を戦う上でポイントになる月です。もちろん、全部勝てれば、それに越したことはないんですけれども、先に1勝をされたとしても、1勝1敗に持ち込むというのは最低限必要なのかなと思います。そのうえで勝ち星をひとつでも、ふたつでも重ねていければと思います」

Q:おっしゃったように、次の浜松戦も非常に重要な試合になります。
「そうですね、非常に楽しみです。成長していこう、ステップアップしていこうという部分が、継続して出てきていますが、ライジングの特徴である速い攻撃というのは、まだまだ出ていないという状況があるので、そういったものを出せるように、今週は準備していきたいと思います」

Q:今シーズンは、いい攻撃を出すことを目的にディフェンスを強化されてきましたけれど、島根戦では、今まで作ってきたディフェンスの上に、本来持っている攻撃の速さみたいなものが、上手く組み合わさっているところも見えてきたように思います。
「いいディフェンスをしているので、いかに速い攻撃につなげるかという部分での土台が出来た段階だと思っています。これから、本来やりたいオフェンシブな形に持っていきたいなと思っています。キーになるのはウイングの選手ですね。仲西選手、加納選手、徳永選手、そういった選手がウイングを駆け抜けて、そこへボールを供給できるようになれば、また面白い展開に持っていけるかなと思います。今まであった武器を磨き直せるかなと思います」

◎石谷聡選手
Q:島根戦は、いい意味で見ている側も肩が凝るほど緊迫したいい試合でした。
「お互いに上位にいて、お互いに負けられない、この先を左右する試合でした。その中で、お互いにいいプレーが出て、いい試合になったと思います」

Q:初戦が「えっ?」という負け方だったので、第2戦目は余計に見ていて緊張していました。
「結果が第一なんですけれども、正直に言って、初戦は勝ちゲームだったと思いますし、自分たちが最後の締めをしっかりやらなければいけなかったですね。あのシュート(島根・フリーマン選手の3Pシュート)は、難しいシュートでしたし、決めた相手が素晴らしいと思いますけれども、もっと難しい状況に持って行けたはずですし、そこは僕たちが、もっと突き詰めていかなければいけない部分だと思います。僕はベンチにいましたけれど、若干、受け渡しが遅れたかなと感じました。そこが完璧にできていれば、もっと難しい状況に追い込んでいたと思うし、そういうことを出来るチームが最後まで勝っていけるチームだと思います。ですから、そこは、試合に出ている、出ていないに関係なく、チームとしてやっていかないといけない部分です。ベンチからも、どんどん言わないといけません。それが出来るのが強いチームだと思います。本当にちっちゃいところなんですけれども、そういうところで差がつくのだと思います」

Q:第2戦は、最初にリードをされて、じわじわ追い上げていったわけですけれども、選手のみなさんは、どういう状況だったんですか?
「最初にリードされたからといって焦りはなかったですね。前半で逆転はできませんでしたけれど、我慢して着いて行ったのが後半になって効いてきたと思います。よく我慢できた試合だったと思います。前半は、向こうのガードに決められていましたけれど、それに対するディフェンスをやり続けたことが効いてきて、相手のシュートの確立が下がってきたというのもありました。1試合を通して我慢できた試合でした」

Q:4Qで逆転した石谷選手の得点シーンもそうですけれども、いわゆるスターティングじゃない選手が非常に効いていて、その結果、モノにしたゲームだったようにも思いますが。
「後半に代わって出て、ディフェンスで頑張ってプレッシャーをかけて、そこから流れが来たと思うので、得点した場面は、たまたま自分が空いたからですが、その前にチームに流れを持ってこれたのが起き勝ったと思いますね」

Q:ここまではシーズン前から強化してきたディフェンスが非常に目立っていましたが、島根戦では、本来持っている速い攻撃が出るシーンもありました。両方が上手く融合しつつあるような印象を受けました。
「それはありましたね。1戦目は、島根にファーストブレイクから、結構、点を決められていたので、2試合目の前に、まずは、それを止めようと話し合っていました。ファーストブレイクを止めれば、ハーフコートでは、それほどやられないという自信もありました。相手の速攻を止めて、ハーフコートで守れば、逆に自分たちが速攻を出せるチャンスが増えるということなので、2試合目は、1試合目と比べて、いいディフェンスからの速い攻撃というのが出たんじゃないかと思います」

Q:それと、外からのシュートの確率も上がっているようにも思いますが。
「まだ波はありますけれども、チームとして、いい形でシュートを打つというのを練習でも取り組んでいるし、そういう場面がチームとして作れてきていると思います。それは、すごくいい状態だと思います。後はそこで決めるか、決めないかというところは個人の課題ですが、いい形が作れている分、去年に比べたら確率がいいのかなというのはありますね。ただの1対1から3Pを決めるというのではなく、チームとしてノーマークを作ってのシュートという場面が多く作れています」

Q:次は浜松との対戦です。
「浜松には、以前、大分にいたホワイトが入りましたが、すごくいい選手ですし、以前戦ったときとは変わっていると思いますけれど、僕たちも、いい意味で変わっていると思うし、今度も、いいゲームになるんじゃないかなと思っています。この上位との対戦を、いい形で戦っていくことが大切ですし、プレーオフで当たる可能性がある相手なので、上位陣に対する戦い方というのは重要になると思います。もちろん、ふたつ勝ってオールスターブレイクを迎えたいと思います」

◎徳永林太郎選手
Q:非常にハードな2試合でした。終わってみて島根も強いチームだったという印象が残りますが、2試合を終えて、どのように感じていますか?
「島根には開幕で2連敗していたので、2連勝して対戦成績をタイにしておきたかったんですけれども、それでも、1回も勝てていないでしたから、その相手に対して勝利したということは、プレーオフに向けて、相手に対する勝ち方が分かったという点で、それは良かったことだと思います」

Q:外で試合を見ていると、追い上げているんだけれども、肝心なところでは島根が譲らず、相手が試合をコントロールしていたような印象もありました。コートの中のみなさんは、実際は、どのように感じていたのですか?
「僕たちは後半に向けて、どんどん追い上げていって、最後に第4Q終了のブザーが鳴った時に勝っていればいいという感覚だったので、特に何とも思わなかったですね。ただワンプレー、ワンプレーをストップして、いいオフェンスをして、すぐにまた戻ってと、それだけでした。バスケットには流れがあるから、いい流れが来たときにぐっと詰められると思っていたので、あまり気にしていかったですね。それでも、4Qに逆転したのはいいことですよね」

Q:1日目は何とも言いようがない負け方でしたが、2試合目に向けて、何か工夫したところはあったのでしょうか?
「1日目にトランジションで相手に遅れを取って、何回もファーストブレイクを仕掛けられたので、しっかりと止めるというのは、みんなで意識していました。トランジションのディフェンスで相手を止めて、逆に僕たちがオフェンスでトランジションを速くして、ファーストブレイクを仕掛けるというパターンですね。自分たちのプレーをやろうということでした」

Q:1日目は、中々、速い攻撃を許してもらえなかった印象がありましたが、2日目の第3Qあたりから、ライジングの持ち味である速い攻撃が出るようになりました。 「向こうもファールで止めるしかないシーンが何回かありましたよね。あとは、いいトランジションが出来ているので、パスを速く回して相手にファールをさせないということも必要ですね。そこでプレーを止められてしまうともったいないので、そういった課題も見えた試合でした」

Q:以前もおっしゃっていましたが、試合の中での存在感が試合に出るたびに増しています。島根との試合でも、ポイント、ポイントで相手の攻撃を遅らせていました。
「自分の中でも、自分がいる影響力を意識できるようになりました。慌てずに、落ち着いてプレーできるようになったというか、少し余裕が出てきた部分もあります。僕の役割は、ハッスルプレーで、ディフェンスからリズムを作ることだと思うので、そういう面では、向こうのスピードを少しでも落とせるのなら、いいことだと思います」

Q:力を付けて試合に出て、出ることで経験が積み重なり、そしてそれがまた力になるという、いい循環で来ているように思いますが、実感はありますか?
「いまのところ、平均で10分くらいのプレータイムがあるんですけれども、まずは、今後もコンスタントに試合に出られるようにすることですね。そして、スタッツに表れないプレーも重要ですけれども、やはり出た以上は、得点を決めなければいけません。得点が入ったことでチームに勢いがつくという場面を、いくつも見てきましたから、自分も、やはりポイントも狙うために、シュート確率を上げていきたいですね。サブというのは、少しの時間で、どれだけの影響力を発揮できるのかが勝負だと思うので、そこで決めるか、決めないかで、全然、違いますからね」

Q:得点という意味では、2日目の第3Qでの3ポイント、そして、第4Qの頭でのバスケットカウントを含めての3ポイントプレーは大きかったですね。
「5点くらい話された時の得点でした。そこは、しっかり喰らいついていかなければいけないところでしたし、その直後の島根の24秒バイオレーションで、一気に得点差が縮まりました。本当にワンプレーでバスケットは流れが変わりますから」

Q:実力が拮抗しているチーム同士の試合では、本当に、ひとつのプレーで流れが変わってしまいますね。ひとつのプレーが、ひとつではないというか。
「そうですね。ひとつのプレーだけれども、そのひとつのプレーの中に細かいことがたくさん含まれていて、その積み重ねで、ワンプレーがあるということですよね。ぼくのシュートの前も、入れられて、入れて、また入れられて、入れてと、ずっと喰らいついていって、少し離されても、まだ喰らいついていくから、相手の気持ちも後ろ向きになるというか、そういう影響があったんだと思います」

Q:今年は自分たちの良さを出すためのディフェンスということで、ディフェンス面での強化に力を入れてきましたが、ここへきて、安定しているディフェンスに加え、本来持っている攻撃力が、改めてクローズアップされてきているようにも思います。
「インサイドの2人が、ゴール下ですごいプレーを見せてくれるだけではなく、3ポイントライン付近のアウトサイドからのシュート確率が高いし、それが武器になって、僕たち日本人選手がオープンになって、そして簡単に決めれるという状況があり、本当にチームプレーが出来ている感じがしますね。僕たちが中へドライブすれば、レジーや、ジュリアスが上がってプレーするし、逆にインサイドの2人が中に入って相手のディフェンスが小さくなれば、僕たちがアウトサイドから打つという、いいリズムが出来ています」

Q:前半戦最後の試合は浜松です。また強豪との対戦になりますが。
「ポイントガードに外国人が入って、スピードがあって、3ポイントも、どんどん打ってくるチームですけれども、だからこそディフェンスがキーになると思っています。シュートを打たせない、打たせたとしても、その次のリバウンドが鍵ですね。3ポイントシュートが多いということは、ロングリバウンドが多いということなので、それをうちのものにすれば、ファーストブレイクが絶対に出ると思うんです。ですから、相手のパーセンテージを落として、僕たちはいつもどおりに、速い展開で攻めていけば、十分に勝てる試合だと思います。浜松には外国籍選手が新たに加入したので、以前、対戦したときとは別のチームになっていると思いますが、もう一度、一からのつもりで、HCの指示に従って戦いたいと思います。プレーオフでは必ず当たる相手なので、絶対に勝ちたいです。キーになるのは日本人選手じゃないでしょうか。とにかく、勝って帰ってきます」


【bjリーグ 第23戦 福岡-島根】こぼれ落ちた勝利

130111_01.jpg bjリーグ2012-2013 第23戦
日時:2013年1月5日(土)19:00 tip off
会場:九電記念体育館
結果:ライジング福岡 95-103 島根スサノオマジック
取材・文・写真:中倉一志

 1月5日、ライジング福岡は九電記念体育館に、島根スサノオマジックを迎えた。今シーズンの開幕戦で対戦して2連敗。勝率で並ぶが、対戦成績で上回る島根が2位、ライジングが3位につけている。開幕戦の借りを返すことはもちろん、bjリーグの頂点に立つには倒しておかなければいけない相手だ。

 bjリーグ参入3年目を迎える島根は、2006年の世界選手権で日本代表チームを率いたジェリコ・パブリセヴィッチの下、着実に成長。リーグトップをひた走る沖縄に、唯一2連勝を飾り、以降4連勝と波に乗る。マイケル・パーカー、ジェラル・デービス、ビージェイ・パケット、ブランドン・フリーマンら質の高い外国籍選手を擁し、ジェリコHCが育てた日本人選手が脇を固める。

 力ではライジングも負けてはいない。bjリーグの頂点に立つという強い意志でプレーするライジングは、チーム一丸が強さの源。仲西淳、竹野明倫を中心に、外国籍選手と日本人選手が強い絆で結束し、戦うたびに強さを身に付けながらシーズンを過ごしてきた。開幕から続く沖縄の15連勝を止め、以降5連勝で、この試合を迎えた。そして、予想通り、試合は互いに一歩も引かない激しい戦いになった。

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 そんな対戦は、立ち上がりから気迫と気迫が真正面からぶつかり合う。tip offと同時にフルパワーで戦う両チームは、ともに一歩も譲らず、局面で激しくバトルし、ハードなディフェンスは相手にインサイドに侵入することを許さない。第1Qの残り時間が1分を切っても10-10という得点はロースコアだが、質の高いディフェンスを披露する両チームの戦いは、観客の目を捉えて離さない。そして、残り39秒から、竹野、石谷聡が連続で3Pシュートを決めて、第1Qはライジングが16-10のリード終えた。

 第2Qで先手を取ったのはライジング。ジョシュ・ペッパーズの3Pシュートでリードを広げると一気に加速。あっという間に28-14と島根を引き離す。島根の固いディフェンスは崩れないが、アウトサイドから効果的に得点を重ねて流れを掴んだ。そして、その流れのままに、ライジングは40-31のスコアで後半に折り返した。唯一気になったのは、固いディフェンスでコントロールされていた試合が、第2Q終盤でオープンになりつつあることだった。

 そして第3Q、その悪い予感が的中する。オープンな打ち合いの展開の中、ライジングはシュートを落とし、リバウンドを制され、そして素早いトランジションからのファーストブレイクを許して失点を重ねた。気がつけば、あっという間に43-44。「やるべきことははっきりしていたが、それがぼやけていた。自滅。トランジションで何本もやられた」(金澤篤志HC・ライジング)。一気に試合の流れが変わった。
 しかし、そのまま崩れないのが今シーズンのライジング。一時は5点差まで開かれたが、ここでジョシュ・ペッパーズが3Pシュートを重ねて喰らいつくと、そこからは、再び一進一退の攻防へ。第3Qを終えてのスコアはライジングの61-62。勝負は第4Qに委ねられた。

 試合は、島根がリードを奪えば、要所、要所でライジングがポイントを重ねて喰らいつく展開。そして、73-75で迎えた残り2分53秒で、竹野が3Pシュートを決めてライジングが逆転。その直後にリードを奪われると、再び竹野がファールを受けてバランスを崩しながらも3Pシュートを決め、バスケットカウントも加えて4点を奪うビッグプレーで再逆転。そして、残り7秒となったところで、竹野がフリースローを確実に決めて3点のリードを奪う。島根に残されていたのはワンプレー。誰もがライジングの勝利を確信した。

 ところが、残り0.7秒。無理な体勢から放ったブランドン・フリーマンの3Pシュートが、バックボードに当たって、そのままリングに吸い込まれる。これで82-82。試合は土壇場でオーバータイムに突入した。そして、オーバータイムでも一歩も譲らぬ展開が繰り広げられたが、最終スコアは95-103。ライジングは、ほぼ手中に押さえていた勝利を逃した。ゲームの内容は、どちらも全く譲らない好ゲーム。だが、結果は互いの立場を全く異なるものにする。最終的に悔しさだけが残るゲームになった。

 試合後、誰もいなくなったコートで黙々とシュート練習をしていた石谷は、リング下でボールを抱え、そして、力強くつぶやいた。「明日は絶対に勝つ」。そして、その言葉をライジングは現実のものにする。

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【bjリーグ 第23戦 福岡-島根】試合終了後の両HCコメント


【ライジング福岡】強さの要因

取材・文・写真:中倉一志

 日田に乗り込んで戦ったアウェイ・大分ヒートデビルズ戦の初戦。経営難に陥った大分ヒートがbjリーグを退会し、代わってbjリーグ 公式試合安定開催基金を利用して立ち上がった財団法人テンポラリーゲームオペレーションが運営することになった大分が、まだ混乱状況にあることもあり、ライジングは前半を終えた段階で34-57と大量リード。後半も得点を重ね、トータルスコア73-101で圧勝した。しかし、金沢篤志HCは試合後の記者会見で「及第点ではない。高いステージを目指してやるのであれば、目標も高くしてやっていきたいと思う」と話した。その理由を改めて次のように振り返る。

「自分たちが出来てなかったり、求める内容ではなくても、相手の状況もあって得点で来てしまったり、守れてしまったりということで、お互いにフィードバックしあうときに『でも点は取れていたよね』『でも守れていたよね』というようになってしまうところで難しさがあった。課題意識のない、あるいは、ゲームを終えたときに達成感、満足感のない試合をするとチームの勢いが止まってしまう」
 リーグ戦を制するためには目の前の1戦、1戦を勝つことが大事であることは間違いないが、いい時も、悪い時もある長丁場の戦いでは、その波を極力小さくし、シーズンを通して安定した戦いをすることが必要不可欠。相手の状況があったからこそ、より課題意識を明確にして、内容も、結果も求める必要があった。

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 そして迎えた第2戦。ライジングは前日とは違った姿を披露。そして、59-104と前日以上の得点差をつけて大分を圧倒した。「前半は相手のペースで少しスローテンポな展開だったが、後半は、選手たちが課題意識を明確にしてプレーしてくれたことで、チームとしては、意味のある後半20分になったのではないか」と金沢HCは試合を振り返った。

 きっかけとなったのは、第2戦のハーフタイムの出来事だった。
「勝つためにやるということだけではなく、シーズンを勝つためには何が必要かということを、2戦目のハーフタイムで、もう一度テーマにした。そうしたところ、選手の口から、戦術面や連携面で、こういう試合だからこそやれることがあるんじゃないかという言葉が出てきた。このまま勝っても何も得るものはない、ああやろう、こうやろうと、選手たちの中で、いい議論が出来た」

 そして、ライジングらしい速く、相手を圧倒する攻撃が復活する。守っても、自分たちが意図する守り方で大分の攻撃を抑えた。ライジングの強さを「終わった後に、何が悪かったのか、何が良かったのが、そして、その日の自分たちの出来について、みんなが話し合って、その内容について、みんなが必ず納得して終わる。プロは個性の強い人たちが集まっている集団なので『それは違うだろ』ということもあると思うが、そういうことが、このチームには全くない。悪ければ悪かったで、タイムアウトやハーフタイムを利用して、その場で話し、すぐに修正しようとするし、その内容をみんなが納得し、そして実践に移すところ」と桝本純也は話すが、まさにライジングの強さの要因が見えた試合だったと言える。

 また、桝本、高畠佳助らが経験を積むことが出来たのもライジングにとっては好材料だった。特に桝本は初戦は11分、第2戦は16分という短い時間ながらも随所に好プレーを見せた。「シーズンが始まって、試合に少しずつ出るようになって、普段の練習にも少しずつ慣れてきて、そして、慣れただけではなく手応えも感じられるようになってきた。そうした手応えを、毎日、ひとつでも掴んで試合に臨めたら、試合でも同じことができるんじゃないかなと思ってやっている」とは本人の弁。ベンチスタートの選手としては、これまで徳永林太郎が勝負どころを抑えるプレーを見せているが、そこへ新たに桝本の存在が加わることになれば、ライジングは、さらに一段ステップアップすることになる。

 ライジングが年内に残す試合は、22、23日に行われる宮崎との2戦のみ。宮崎はここまで20戦を戦って3勝。順位と数字の上ではライジングとの間には差があるが、誰一人として宮崎を下に見る選手はいない。「相手が宮崎だからという特別な意識はない。どの試合であっても、どんな相手であっても、試合に出られたら、自分がチャンスメイクして得点につなげるという意識を常に持っている。それは宮崎戦も同じ」(桝本)。それはチーム全員に共通する思いだ。それこそライジングのスタイル。それはどんな時も変わらない。

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